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笑顔でゴールする熊本市の坂本淳一さんと、ひろ子さん=神戸市中央区(撮影・大山伸一郎)
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笑顔でゴールする熊本市の坂本淳一さんと、ひろ子さん=神戸市中央区(撮影・大山伸一郎)

笑顔でゴールする熊本市の坂本淳一さんと、ひろ子さん=神戸市中央区(撮影・大山伸一郎)

笑顔でゴールする熊本市の坂本淳一さんと、ひろ子さん=神戸市中央区(撮影・大山伸一郎)

 今年も「ありがとう」の思いがつながった。阪神・淡路大震災からの復興と感謝を伝え、20日に6回目の開催となった神戸マラソン。今年4月、震度7の揺れに2度見舞われた熊本からも200人近い人が出場し、神戸の街を駆け抜けた。支援への感謝を胸に一歩を踏み出す人、その思いを受け止めた人。黄色のグッズがあふれ、約60万人が声援を送った沿道は、復興を象徴する「ひまわり色」に染まった。

 握り合った手を高く掲げてゴールした。熊本市北区の会社員坂本淳一さん(56)とひろ子さん(54)夫妻は、阪神・淡路大震災を伊丹市で経験し、移り住んだ熊本でも揺れに見舞われた。神戸、兵庫からの支援に励まされたという2人は「神戸でもらった元気を熊本に持ち帰りたい」と声をそろえた。

 21年前の震災で、伊丹の自宅にいたひろ子さんは、生後間もない長男を抱き、倒れた食器棚の隙間に入って必死で守った。

 淳一さんの転勤で熊本市に引っ越したのは12年前。今年4月14日は、長女(15)とだんらん中にいきなり「ドーン」と突き上げられた。余震が収まらず、家族3人で10日近く車中泊を続けていたころ、神戸市から派遣された給水車などが目に入り、胸が熱くなった。

 趣味のランニングを再開したのは1カ月後。阿蘇の美しい山並みを眺めるコースを走るが、復興の歩みは今もまだら模様で、あちこちに傷跡が残る。夫婦は「今を精いっぱい生きる。きっと熊本も復興できる」と力を込めた。

2016/11/20
 

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