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まちある調査団

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平日のお昼時、三宮のオフィス街には弁当を路上販売する車が列をつくる=神戸市中央区江戸町(画像の一部を加工しています)
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平日のお昼時、三宮のオフィス街には弁当を路上販売する車が列をつくる=神戸市中央区江戸町(画像の一部を加工しています)

 【サラリーマンらに人気の路上弁当販売を調査せよ!】

 「安い、手軽、おいしい」-。平日のお昼時、神戸・三宮のオフィス街で、路上販売の弁当にサラリーマンらが列をつくる。しかし、こうした販売方法の多くが道路交通法に違反するというのだ。管轄する生田署にはこれまで、歩道や路肩での販売に対し、「通行の邪魔」などの苦情が寄せられてきた。同署は今年、警告に従わない4業者を摘発したが、最近は有料の駐車スペースを使う方法が主流に。これも違反との見方もあるが、全国的にも摘発例はない。路上弁当販売の実態を調査した。(岡西篤志)

 平日の正午前。神戸市役所4号館の西側路上にワゴン車が次々と現れ、あっという間に10台前後が列をつくった。すべて弁当販売の車。日替わり、カレーなど種類は幅広い。「お茶付きで400円、大盛り無料」など多くが安価で、サラリーマンやOLらでにぎわう。

 この周辺の路上販売は10年ほど前からみられるようになったという。当初は歩道にテーブルを置き、商品を並べるケースが多かったが、同署が「道路の不正使用」と注意すると車道での販売に移行。これも「駐車違反」と警告すると、今度はパーキングメーターのある駐車枠を利用するようになった。

 兵庫県警は、この方法も駐車という本来の目的から外れた「不正使用」との見方を示す。だが、厳密な法解釈となると判例はなく、摘発までには踏み切れていない。

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 同じオフィス街のJR元町駅北側の兵庫県庁付近はどうか? 足を運ぶと路上販売の車は見当たらない。県管財課に尋ねると4年前、路上出店業者が急増し、近隣から苦情が寄せられたという。

 県職員の利用者も多く、県は2年前、正午前から午後1時ごろまでの間、西館1階のフロアでの弁当販売を許可した。

 ただ、入れるのは4区画だけ。入札で業者を選定し、1区画年間12万円程度の賃料を徴収。苦情がなくなったばかりか、年間約50万円の収入確保にもつながった。

 三宮に“出店”する業者も庁舎利用を相談したが、市は「レストランやコンビニなどを入札で選んでいる。弁当店への貸し出しは考えていない」と回答したという。

 路上販売を快く思っていないのは、周辺の飲食店。賃料の相場は1坪あたり月額5万円前後で、コスト面で不利なため、「営業妨害」とする。

 長引く景気低迷で出費を抑えたい労働者は多く、どの業者も顧客が付いている様子。取り締まる生田署も頭を悩ませる。「需要もあり、よほど悪質でないと摘発は難しいが、合同で敷地を借りるなど、改善に向けて知恵を絞ってほしい」としている。

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 まちを歩くと、さまざまな「違和感」に遭遇する。一歩取材を進め、見えてくる課題や解決策に現場記者たちが迫る。

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 【食品衛生法は問題なし】

 神戸市保健所によると、弁当の路上販売に許可は必要ない。ご飯の盛りつけやみそ汁の炊き出しなどの調理行為をする場合でも、移動販売の飲食店営業許可を取っていれば、食品衛生法違反にはあたらない。

2012/6/18

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