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まちある調査団

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業界に広がる「0円引っ越し」。利用者は徐々に広がっている=神戸市内(撮影・飯室逸平)
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業界に広がる「0円引っ越し」。利用者は徐々に広がっている=神戸市内(撮影・飯室逸平)

【街で目につく「0円引っ越し」って? その仕組みを調査せよ!】

 進学や仕事による転居に必ず伴う「引っ越し」。最低でも数万円以上はかかりそうなイメージがあるけれど、街を歩くと「引っ越し0円」の看板がちらほら。インターネットでも、同様の宣伝があふれている。いくらモノの値段が下がる「デフレ社会」とはいえ、タダで引っ越しなんてできるの?(飯田 憲)

 JR元町駅の北側。不動産仲介業者が連なる一角に、「引越 0円」の看板が目につく。早速、聞いてみた。「お客さまに頂く仲介手数料の一部を、うちが提携する引っ越し業者に支払う仕組みです」と店長。エリアは大阪市内と兵庫県内と「条件付き」だが、看板を見て問い合わせも増えているという。「引っ越し業者も必ず客が付いてくるメリットがあるので、金額設定をこちらから抑えられます」

 一方の引っ越し業者はどうか。「0円引越サービス」を展開する「ベスト引越サービス」(大阪府東大阪市)。ここでは、客が引っ越しを申し込む際、インターネット回線を契約する代わりに、提携する回線業者からキャッシュバックを受け、代金を差し引き。さらに、同社はリサイクルショップも併設し、不用になった家具や家電を買い取り、代金から値引きも行う。

 伊原光蔵社長室長(57)は、「キャッシュバックは合わせて3万円程度。近距離で荷物が少なければ、結果的に『0円』です」。結局、一定の負担があってのサービスということか。

   ■   ■

 そんな中、顧客の負担がかからない仕組みがあると聞いた。大阪市内で会社を経営する合田英樹さん(46)。自らを「0円引越プロデューサー」と名乗る。大手引っ越し会社の元役員だった経験から「0円」になる仕組みを発案した。

 通常、客の大半は引っ越し前の物件探しに不動産仲介業者を利用する。業者は客から最大、家賃1カ月分の仲介手数料と、成約した場合、オーナーから現金も受け取る。

 合田さんはこの手数料に目を付けた。自ら窓口となり、客を仲介業者に紹介。業者が受け取る手数料を「紹介料」として受け取り、一部を引っ越し代金に充てる構図だ。

 サービスを利用した男性会社員(28)は「(最初は)怪しいと思いましたが、仲介業者も引っ越し業者も対応が良くて、助かりました」と話す。

 合田さんは昨年7月から1年間で約200件の0円引っ越しを成立させた。提携する仲介業者は三十数店舗、引っ越し業者は5社に上るといい、「引っ越しの面倒な見積もりや物件探しの手間を省けるのが強み。値段も、ですが」と言い添えた。

<< 契約後にトラブルも >>

 国民生活センターによると、引っ越しサービスに関する相談は昨年約2500件。中には苦情もあり、無料の引っ越しを契約した後、ネット回線が引けず、引っ越し代金を請求されるなどのトラブルも起きているという。「0円」と看板を掲げるが、「条件付き」との文言を入れているケースもあり、契約前に条件把握をした上での利用が求められる。消費者庁は、なぜ0円になるのか広告説明が不十分な場合、「景品表示法に触れる可能性もある」としている。

2012/7/7

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