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まちある調査団

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板の間などに身を寄せるカメムシ。今年は秋以降、兵庫県内の降雪地帯で大量に目撃された=宍粟市山崎町東下野
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板の間などに身を寄せるカメムシ。今年は秋以降、兵庫県内の降雪地帯で大量に目撃された=宍粟市山崎町東下野

【「カメムシが多い年は大雪になる」。うわさの信ぴょう性を調査せよ!】

 兵庫県内の降雪地帯で「この冬は雪が多そう」とささやかれている。秋以降、カメムシの目撃情報が多かったからだ。但馬や丹波、播磨北西部などで古くから聞かれる「カメムシが多い年は大雪になる」といううわさ。因果関係は本当にあるのだろうか。その信ぴょう性を確かめるため、関係機関や専門家に取材してみた。(風斗雅博、鈴木雅之)

 宍粟市山崎町の女性(63)宅ではこの秋、夜になると明かりに誘われたカメムシが部屋の中を飛び回った。「例年の倍ぐらいで、多い日は5匹以上。掃除機で追いかけ回した」とこぼす。

 但馬地域でも10~11月、「今年はカメムシが多い」という声が相次いだ。村岡観光協会(兵庫県香美町村岡区)の西村雄会長(85)は「しっかり雪が降り、スキー場も安定した運営ができそうだ」と期待を膨らませる。

 兵庫県立農林水産技術総合センター(加西市)の病害虫防除所などによると、日本には千種類以上のカメムシが生息し、県北部の家屋に入り込むのは「クサギカメムシ」が代表的。スギなどの球果を食べ、通常は日当たりの良い山の斜面などにいるという。

 同所が北部農業技術センター(朝来市和田山町)内で光などで誘い出したクサギカメムシの数と、和田山町の降雪量を昨年度までの4年間で比較したところ、2011年度を除いておおむね比例関係にあった。また、秋田県が10~12年のカメムシの観測数を調べたところ、積雪の多かった10、11年は「やや多い」という結果だった。

 カメムシの生態に詳しい国立科学博物館(東京都)の友国雅章名誉研究員は「(同様のうわさは)雪の多い地方を中心に全国的に流布しているようだ」と指摘。その上で「科学的な根拠は見当たらない。カメムシを多く見たことと、偶然その冬が大雪だったことが、強く印象づけられたと推測できる」とする。

 一方、同センターはカメムシの目撃情報が増える原因について「急に寒くなり、慌てたカメムシが家屋の中など暖かい場所に逃げ込むことがある。それで多く目に付くのでは」と分析する。

 結局、カメムシと雪の因果関係は判然としなかった。それでも、気象庁の11月~来年1月の3カ月予報は「日本海側は平年以上の雪が降る」としている。

2013/12/11

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