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まちある調査団

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作者公認という深紅の「ベルサイユのばら」(京成バラ園芸提供)
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作者公認という深紅の「ベルサイユのばら」(京成バラ園芸提供)
「ばら色の人生」を意味する仏語が品種名の「ラ・ヴィ・アン・ローズ」(須磨離宮公園提供)
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「ばら色の人生」を意味する仏語が品種名の「ラ・ヴィ・アン・ローズ」(須磨離宮公園提供)
研究に取りかかって14年。遺伝子組み換えにより実現した青いバラ(サントリー提供)
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研究に取りかかって14年。遺伝子組み換えにより実現した青いバラ(サントリー提供)
JIS規格で定めるバラ色
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JIS規格で定めるバラ色

 前途が明るい人生や未来を「バラ色」と表現することがある。だが、実際に咲くバラの色は赤、ピンク、黄、白など、とにかく多彩だ。バラ色とは一体、どんな色なのだろう。(小川 晶)

 「ばら色の人生」から連想するバラの色は-? そんな入園者アンケートを、須磨離宮公園(神戸市須磨区)が昨年11月に実施した。バラに対する一般のイメージを把握し、同公園内の「王侯貴族のバラ園」の魅力向上につなげる狙いという。

 赤▽ピンク▽白▽黄▽オレンジ▽マルチ(2色)-の六つの選択肢を用意。236サンプルが集まり、赤が98人、ピンクが91人と、この2色だけで回答の8割を占めた。

 男性は赤が43人、ピンクが26人と赤が優勢だったが、女性は赤が55人、ピンクが62人と逆転。年代別でみると、30代以下が赤、40~60代がピンクを支持する傾向にある。

 人によってイメージが異なるバラ色だが、実は日本工業規格(JIS)の「物体色の色名」で「1R5/13」と色の属性が定められている。「日本色彩研究所」(さいたま市)によると、言葉では「鮮やかな赤」と表現される。紫に近いが、ピンクとかけ離れているわけでもないといい、同公園のアンケート結果とも合致する。

 バラ色がJISに加わったのは2001年。制定に携わった文化学園大の大関徹教授(色彩学)によると、複数の色見本や専門家の意見のほか、バラ色という言葉の用法を踏まえて決めたという。

 一方で、規格化は、慣用的に使う色の名前を後世に残す趣旨が強く、色合いは目安でしかないが、少なくとも赤系に絞られ、黄や白などは当てはまらないとする。

 バラ色のほか、桜色や草色のように、日本の伝統色は「暗黙の了解で成り立つ漠然とした名前」(大関教授)が多い。同じバラ色でも、ローズレッドやローズピンク、ローズグレーなどと具体的に特定する西欧文化との違いが表れているという。

 【「不可能」とされた青、「ベルばら」…】

 盛んに品種改良が行われ、世界中に3万種あるともいわれるバラの花。近年もユニークな色彩や名前の新種が次々に登場している。

 「blue rose(ブルー・ローズ)」という英語には、「不可能」という意味がある。多彩さを誇るバラだが、どんなに交配を重ねても、青い花びらだけは表現できなかったためだ。

 この定説を覆したのが、酒造会社「サントリー」(大阪市)。植物研究の実績を基に2004年、世界で初めて青いバラを生み出した。品種改良ではなく、パンジーの青い色素を使った遺伝子組み換えで実現したという。

 「京成バラ園芸」(千葉県)は、12年に深紅の「ベルサイユのばら」を発表。同名の人気漫画のイメージに合う色を作者と話し合って決めた。「オスカル フランソワ」(白)、「王妃アントワネット」(濃いピンク)など登場人物を冠したバラも商品化している。

 ちなみに、「ばら色の人生」を意味する「ラ・ヴィ・アン・ローズ」という品種もある。

(小川 晶)

2015/1/24

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