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住吉小にあるミニ古墳からタイムカプセルを掘り返す1999年度の卒業生たち=神戸市東灘区住吉東町4
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住吉小にあるミニ古墳からタイムカプセルを掘り返す1999年度の卒業生たち=神戸市東灘区住吉東町4
住吉小のミニ古墳の下に埋まっていたタイムカプセル=神戸市東灘区住吉東町4
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住吉小のミニ古墳の下に埋まっていたタイムカプセル=神戸市東灘区住吉東町4
22年前に埋めたタイムカプセルから出てきた寄せ書きを読み、笑みがこぼれる卒業生たち=神戸市東灘区住吉東町4
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22年前に埋めたタイムカプセルから出てきた寄せ書きを読み、笑みがこぼれる卒業生たち=神戸市東灘区住吉東町4
タイムカプセルの中身を広げて記念撮影する卒業生と元担任教諭たち=神戸市東灘区住吉東町4
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タイムカプセルの中身を広げて記念撮影する卒業生と元担任教諭たち=神戸市東灘区住吉東町4
掘り返す前のミニ古墳。タイムカプセルは埋めないが、もう一度石を葺いてコンクリートで固め、残していく予定という=神戸市東灘区住吉東町4
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掘り返す前のミニ古墳。タイムカプセルは埋めないが、もう一度石を葺いてコンクリートで固め、残していく予定という=神戸市東灘区住吉東町4

 神戸市立住吉小学校(東灘区住吉東町4)で2000年に当時の6年生が埋めたタイムカプセルが13日、22年越しに掘り起こされ、開封された。30代ですっかり大人になった卒業生たちは、子どもの頃の自分からの贈り物を「発掘」し、当時を懐かしんだり、謝ったりしていた。 

 埋めていた場所は、校舎前にある同校オリジナルのミニ古墳。校区内にある前方後円墳「東求女塚古墳」をモチーフに1982年度の卒業生が作った。全長4メートルで、制作時に埋めたタイムカプセルを00年に一度掘り返していた。

 これを「2代目」として引き継いだのが99年度の卒業生(126回生)。20年後に開封する計画で全3学級122人が思い思いの品を持ち寄り、再びコンクリートと石で固めて封印していた。

 新型コロナウイルス禍で20、21年と延期が続き、ようやく迎えた開封の日。太陽が照りつける中、元担任教諭を含む42人が古墳前に集まった。会社員の猪野翔太さん(34)=東灘区=ら実行委員が音頭を取り、円墳部分のコンクリートを電動ドリルで割って葺き石を取り除いた。

 中の土を掘ると、プラスチックケースが現れた。がっちり閉まったふたを開け、寄せ書きやノート、手紙、壁新聞、アルバムなどが詰まったビニール袋が次々と取り出されていった。

 今はカナダで暮らしているというブラント郷未さん(34)は「ときどき水やりをサボっていたのを思い出した」と、栽培委員会でつけていた日記を懐かしそうに眺めた。

 帰省中の約3カ月間は2人の子どもが住吉小に体験入学中といい、「『きれいな字を書きなさい』と言い聞かせてるのに説得力がなくなるけど、お母さんがここに通ってたときに書いたんだよって、見せてあげたい」と笑顔がはじけた。

 未来の自分に宛てた手紙に「アルコール類はのまへん」と書いていた会社員の正井治さん(35)=静岡市=は「すまん。ゆうべおやじとたらふく飲んだ」と、22年前の自分に謝った。一方で「ちゃんと仕事をしないと親も先祖も悲しむ」としたためた部分には「ちゃんと働いているから安心しろ。結婚して娘がいるぞ」と胸を張っていた。

 当初、今回の開封式後に取り壊される予定だったミニ古墳は、現校長らの理解もあって、学校の歴史を後世につなぐ趣旨で保存されることになった。

 神戸市職員の上田篤さん(34)=須磨区=は姉がミニ古墳を作った82年度の卒業生といい、「姉や僕たちにとってかけがえのない思い出の場所。これからも守ってもらえることが何よりうれしい」と、ほっとした表情で話した。

 タイムカプセルの中身で未返還分は住吉小が来年2月頃まで保管。名前と訪問日時を事前に連絡すれば、学校で受け取ることができる。受け取りの案内は同小ホームページ(https://www.kobe-c.ed.jp/smy-es)に記載。住吉小TEL078・851・2887(井上太郎)

→「東灘区のページ」(https://www.kobe-np.co.jp/news/higashinada/)

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