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六甲アイランド南岸のマリンパークで実証実験に合わせて海釣りを楽しむ人たち=5月3日午後、神戸市東灘区向洋町中9
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六甲アイランド南岸のマリンパークで実証実験に合わせて海釣りを楽しむ人たち=5月3日午後、神戸市東灘区向洋町中9
海釣り解禁の実証実験を周知する看板=5月3日午後、神戸市東灘区向洋町中9
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海釣り解禁の実証実験を周知する看板=5月3日午後、神戸市東灘区向洋町中9

 六甲アイランド南岸の「マリンパーク」(神戸市東灘区向洋中町9)で5月初旬、神戸市条例で禁止されている海釣りを3日間限定で解禁する実証実験が行われた。利用者からは全面解禁を期待する声が多く聞かれたが、市は散歩の住民らの声も踏まえて、海釣りゾーン導入の可否を決める。

■釣果はいまひとつ、でもふくらむ期待

 実証実験は新型コロナウイルス禍が長引いて屋外レジャーが脚光を浴びる中、海釣りの解禁が六甲アイランドの活性化につながるかどうかを見極める。5月3~5日、マリンパークの南端約350メートルの岸を海釣り専用ゾーンとして釣り客に無料で開放した。

 よく晴れた3日の昼下がりには、大勢の釣り客が海面に糸を垂らし、のんびりとアタリを待っていた。見渡す限り釣果はいまひとつのようだったが、簡易テントを張って親子でくつろぐ人もおり、公園の環境や景観に対して好意的な声が目立った。

 子連れで姫路市から来た男性会社員(41)は「海沿いに柵があるので、小さい子どもでも安全。普段は姫路港とか地元でしか釣らないので、神戸にドライブがてら遊びに来られるのはいいと思う」。

 大阪府池田市の男性会社員(44)は「神戸は釣り場が絶対的に不足している。他の釣り場の混雑を緩和する意味でも、解禁を期待したい」と話した。

 期間中に計約1100人が利用し、市は、釣り以外の一般利用者を含む約680人からアンケートを回収した。本年度中に一帯の再整備方針をまとめる予定という。

■有料化、売店の有無… 釣り客のニーズを把握

 市港湾計画課によると、市内で海釣りができるのは平磯海づり公園(垂水区)、アジュール舞子(同)、須磨海づり公園(須磨区)と神戸空港北側護岸(中央区)の4カ所で、うち須磨海づり公園は2018年夏に台風被害を受けて以来閉鎖が続いている。

 六甲アイランドは1988年のまちびらき当初から全域で海釣りが禁止されてきた。だが、市や地元によると、これまでも週末を中心にマリンパーク周辺で釣り人の姿が見られたといい、今回の実験は実態把握も兼ねて行った。

 市は釣り客のニーズを具体的に知るため、有料であっても利用したいのか、妥当と感じる料金はいくらか、釣り具のレンタルや販売、軽食を扱う売店、水洗い場の設置がそれぞれ必要かどうかも選択式で尋ねた。

 一方、期間中に散歩などでマリンパークを訪れていた人たちにも同じアンケートを取った。市港湾計画課の担当者は「釣りをしない人にとっては迷惑だと感じることも当然あると思われるので、そのバランスをどう取るか、両立できるかもよく考えたい」としている。(井上太郎)

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