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戦前の油絵「踊り子」(左端)などが並ぶ会場=神戸市東灘区向洋町中5
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戦前の油絵「踊り子」(左端)などが並ぶ会場=神戸市東灘区向洋町中5
小磯良平が武田薬品工業の機関誌の表紙向けに手掛けた薬用植物画=神戸市東灘区向洋町中5
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小磯良平が武田薬品工業の機関誌の表紙向けに手掛けた薬用植物画=神戸市東灘区向洋町中5

 武田薬品工業の六代目武田長兵衞(1905~80年)と洋画家小磯良平(1903~88年)の交友に焦点を当てた特別展「秘蔵の小磯良平-武田薬品コレクションから」が、神戸市東灘区向洋町中5の小磯記念美術館で開かれている。戦前の貴重な油絵や、同社の機関誌に使われた薬用植物画が前後期で計約190点並ぶ。9月25日まで。(井上太郎) 

 2人は戦前、ともに欧州遊学からの帰国後に出会った。小磯が戦災でアトリエを失うと、再建のために長兵衞が東灘区住吉山手の自邸に近い土地を紹介。住まいが徒歩圏内になり、生涯にわたって親交を深めた。長兵衞は小磯の「良き理解者であり支援者」(廣田生馬学芸担当係長)だったという。

 特別展は新たに武田薬品コレクションが寄託されたのを記念して6月11日に始まった。ほぼ等身大の「踊り子」(1935年)をはじめとした写実技巧が光る女性像のほか、総合ビタミン剤の新聞広告に使われた「母子像」、月刊機関誌「武田薬報」で13年間にわたって表紙用に描いた水彩の薬用植物画など、企業のブランドイメージに貢献した作品もそろう。

 コレクションからは小磯が取り上げたテーマの変遷も垣間見えるといい、廣田さんは「長く交友を続け、見守ってこられたことがよく分かる」と話している。

 午前10時~午後5時。月曜休館。入館料千円。同館TEL078・857・5880

→「東灘区のページ」(https://www.kobe-np.co.jp/news/higashinada/)

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