金成マツらが残したノート(三省堂「覆刻アイヌ叙事詩 ユーカラ集1 PON OINA(小伝)」より)
 金成マツらが残したノート(三省堂「覆刻アイヌ叙事詩 ユーカラ集1 PON OINA(小伝)」より)

 独自の文字を持たないアイヌ民族の口承の物語をローマ字で記録し、伝承に貢献した金成マツ(アイヌ名イメカヌ)が、10日に生誕150年を迎える。約20年で1万ページ以上に及んだ膨大なノートは言語学者金田一京助らの研究の礎となった。翻訳を続けるアイヌ女性は「民族にとってどれだけ言語が大事か。昔話一話でも多く翻訳して世に広める」と決意を語る。