旦旦的廿年(タンタンの20年)
うれしい知らせだ。
ふるさと中国への帰国のめどが立たない中、今年も神戸で記念すべき日を迎えることが決定的になった。
9月16日はタンタン25歳の誕生日。
うだるような暑さの8月17日。タンタンは冷房が効いた屋内の獣舎で、いつもの大胆な姿で昼寝をしていた。
まさに、いつもの旦旦的日常。だが、ファンにとって、この日は喜ぶべき節目の日だった。
王子動物園によると、パンダの移送には約1カ月間の検疫が必要らしい。しかし、四川省と関西空港との直行便は新型コロナの影響で運休したまま。
帰国の日程が決まらないまま17日を迎え、誕生日まで1カ月を切った。
ファンは喜びを隠せない。
約6年間、同園へ通い続け、毎年誕生日には必ず駆けつける尾崎真由美さん(56)=神戸市西区=は「ただただうれしい」と率直に喜びを表現。「わが家で恒例になっているパンダ型のケーキを、今年も注文します」と高らかに宣言した。
同園は例年、誕生日会を開き、来園者が寄せ書きできるコーナーを設けたり、メッセージを募集したりしてお祝いしてきた。
今年はコロナ禍。担当者は「人を集めるイベントはできない」と肩を落とす。
とはいえ、神戸で迎える誕生日は、きっとこれが最後。ファンの期待に応えなくては。
「お祝いしたい気持ちはみなさんと同じ。9月16日は休園日なので、スタッフがお祝いする様子を撮影し、ユーチューブで動画配信を検討しています」(谷川直生)
2020/8/26-
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