旦旦的廿年(タンタンの20年)
「タンタン、取材してみる?」
10月中旬、先輩に声を掛けられた。長野県出身、入社1年目の23歳。趣味は競艇(たしなむ程度)。タンタンに会ったことはない。
幼いころ、祖父母と上野動物園でパンダを見たことがあるらしい。ただ、ぬいぐるみを買ってもらったことしか覚えていない。
11月中旬、そんな私がタンタンとの初対面を果たした。案内してくれたのは広報の栗山聡史さん(37)。「コロナでお客さまが密集するのを避けるため、今は屋内にいます」。ついていくと、おいしそうにササを食べていた。
か、かわいい…。あれ、でも新聞やテレビで見るより小さい?
「タンタンはパンダの中でも小柄な方なんです」と栗山さん。タンタンは他のパンダに比べ、足が短いため、ファンからは「パンダの中でも特別かわいい」「ぬいぐるみみたい」との声もあるそうだ。
レンタル期限は過ぎたけれど、コロナの終息は見えず、タンタンが中国に帰る日は未定だ。「でも、急に決まるかもしれない。だから多くの人に見てほしい」と栗山さん。動物園スタッフの熱い思いが伝わってきた。
この日は満員だったこともあり、観察できた時間はごくわずか。「もう少し見させて」とは言えなかったけれど、担当替えになり、事件記者として超多忙になった先輩から託された「パンダ記者」の名に恥じぬよう、これからいっぱい通います。
よろしくね、タンタン。(坂井萌香)
2020/12/12-
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