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旦旦的廿年(タンタンの20年)

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飾らない表情が人気のタンタン
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飾らない表情が人気のタンタン

 前回、うわさのタンタンとついに対面を果たした。そのとき驚いたのは、カメラを持つ人の多さ。私の業務用一眼レフよりはるかに立派…。SNSにたくさん投稿されているのではと思い、チェックしてみた。

 ある、ある。「#今日のタンタン」という投稿を発見。王子動物園の公式アカウントではありませんか。食事後の眠そうな姿や、おいしそうにササをほお張っている姿。なんとも愛らしい。トレーニングの動画まである。時間を忘れて見入ってしまった。

 「ツイッターの投稿は基本、私が全て担当しています」と話すのは、飼育員の梅元良次さん(38)。タンタンの担当になって12年。タンタンに会いに来ることができない人を楽しませたいと始めたそうだ。

 4台のカメラを駆使し、パンダ舎の屋上から、小窓からと、飼育員ならではのアングルでタンタンを狙う。「かわいい瞬間を逃すまいと連写するので、1日2千枚ほど撮りますね。その中からえりすぐりを選んでます」という気合の入りよう。だが、梅元さんはつぶやく。

 「なんでこれ?っていう写真の方がよく見られるんですよ…」。

 11月下旬の朝。タンタンがササを横にくわえている表情を激写。人気アニメ「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」のヒロインでいつも竹をくわえている禰豆子(ねずこ)を思わせるショットに「これはいける!」と期待したが、結果はほどほど。梅元さんによると、当たり前の光景のほうが人気があるという。

 「みんなが見たいのは飾らないタンタンなんですね」。どんな写真も梅元さんの愛のある一枚だ。(坂井萌香)

2020/12/19
 

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