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無人の料金所を停車せずに通過していく車両=11月16日午後10時すぎ、神戸市灘区摩耶埠頭(撮影・中西幸大)
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無人の料金所を停車せずに通過していく車両=11月16日午後10時すぎ、神戸市灘区摩耶埠頭(撮影・中西幸大)
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 神戸市の港湾道路「ハーバーハイウェイ」について、読者から「夜間、ほとんどの車が通行料金を払わず走り去っている」という投稿が神戸新聞の双方向型報道「スクープラボ」に寄せられた。取材すると、その通りで、市は約20年間、不正通行を事実上黙認してきた形だった。(伊田雄馬)

■通過50台、料金支払う様子は1台だけ

 11月上旬の午後9時ごろ、ハーバーハイウェイを実際に車で走った。無人の摩耶出口は薄暗く、通行料金を支払う必要があるかどうか、遠目には分からない。スピードを緩めて近づくと、「通行料 通行券をお入れ下さい」と書かれた箱が置かれていた。

 行く手をふさぐバーなどはなく、支払わなくても通れそう。少し戸惑ったが、もたもたしていると後続車に追突される恐れもある。おつりも出ない箱にそそくさと硬貨を入れ、すぐに発車した。

 近くの歩道から観察すると、約30分間で通った50台のうち、料金を入れている様子だったのは1台だけ。多くのトラックはスピードを落とさずに突っ切り、自動料金収受システム(ETC)があると勘違いしたのか、少しスピードを落として通り過ぎる車もあった。

 通行料の納付は市港湾施設条例で定められ、港湾事業会計に計上。神戸港の機能強化や高潮・津波対策、須磨海岸の活性化などに使用される。

 市港湾局によると、有人料金所(本線上の料金所と日中の各出入り口)では10月、約60万台から約5500万円の通行料を徴収。一方、無人料金所は東区間の出入り口だけでも約11万台が通過したが、徴収額はわずか約2万6千円だった。

 無人料金所の「スルー」は相当前から常態化しているとみられるが、対策は講じられることはなく、ETC設置も進まなかった。

 「東区間出入り口と併設の本線上の料金所はカーブの途中にあり、合流地点の安全面の検討などが必要だった」(同局)。導入には約20億円の初期費用や運用経費が必要で、3カ所同時の設置を前提に検討してきたという。

 市は昨年度、導入をようやく本格的に検討し、本年度中に工事に着手する方針。だが、設置までは月に1千万円以上の支払い漏れが発生する現状は続く。

 同局に「おつりはどうするんですか」と尋ねた答えはこうだった。

 「手持ちの硬貨が足りない時は、次に通った時、多めに入れてください」

     ◇

 神戸新聞社は、読者の投稿や情報提供を基に取材を進める双方向型報道「スクープラボ」を始めました。身近な疑問や困りごとから、自治体や企業の不正告発まで、あなたの「調べてほしい」ことをお寄せください。LINEで友だち登録(無料)した後に投稿できます。皆さんと一緒に「スクープ」を生み出す場。ご参加をお待ちしています。

2020/12/2
 

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