風景を読む

汐凪橋の向こうに高層マンションが立つ。宮川の堤防(左)は高くなり水面は見下ろせない。大きな松の木がかつて海岸であった名残をとどめている=芦屋市呉川町(撮影・三津山朋彦)
■時空を超えて山から海へ
芦屋は神戸と西宮のはざまの南北に細長い市域からなり、国際文化住宅都市として関西で最も富裕なイメージを有している。象徴的なランドスケープとして芦屋川の橋上に位置する阪神芦屋駅から六甲の山並みを北望する眺めが挙げられる。川べりには桜並木、右手にはカトリック教会の尖塔(せんとう)が見え、広い空の下、足元から延びる川と阪神国道、JR神戸線、阪急神戸線が直角に交差する構図はモダンで安定感がある。
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