連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

風景を読む

  • 印刷
市場の精肉店にはさまざまな蒸し豚料理が並ぶ。店内に南国の風が吹く=神戸市長田区二葉町2、マルヨネ本店(撮影・三津山朋彦)
市場の精肉店にはさまざまな蒸し豚料理が並ぶ。店内に南国の風が吹く=神戸市長田区二葉町2、マルヨネ本店(撮影・三津山朋彦)

■逆流の中で築いた暮らし

 JR新長田駅南側、広い空の下の駅前広場。地下鉄の駅と直結し、合同庁舎の移転を済ませた新長田は、神戸市の西の拠点としての顔を整えつつある。商店、町工場、長屋が櫛比(しっぴ)していた頃の賑(にぎ)わいはもうない。が、あの災厄の光景が目に焼き付いている者ならば、今の景観に「一身にして二世を経る」感慨を抱くことだろう。実は新長田駅は地元住民の財政的負担で1950年代に設置された「請願駅」である(今でも快速が停止しない)。この事実には長年、周縁的な位置を強いられてきたこの街の苦闘の歴史の一端が現れているように思われる。

この記事は会員限定会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。

2022/6/11
 

天気(9月18日)

  • 31℃
  • ---℃
  • 50%

  • 30℃
  • ---℃
  • 70%

  • 32℃
  • ---℃
  • 60%

  • 33℃
  • ---℃
  • 70%

お知らせ