風景を読む

建築家村野藤吾氏の設計によるカトリック宝塚教会。敷地内に「ベルナデット」と記された少女像が置かれていた=宝塚市南口1(撮影・三津山朋彦)
■連隊が紡ぎ出す「虹色の街」
「歌劇の街」として名高い兵庫県宝塚市は小林一三による郊外開発でつくられた街である。近世以前の市域は武庫川によって左右に分かれ、左岸の中山寺は京坂から参詣客を集めた。明治中ごろ、まず右岸に宝塚温泉が創設され、関西の奥座敷として隆盛し始めた後、大正期に阪急の路線が開通し、左岸に新温泉やルナパークが創出され、プールを改造したパラダイス劇場で少女歌劇も創始されることになる。
この記事は会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。
-
(51)最終回特別編「イン・コロナ・タイム」【神戸・有馬】
-
(51)最終回特別編「イン・コロナ・タイム」【ミナト神戸】
-
(50)河勝伝承とアース【赤穂・坂越】
-
(49)十文字の街【福崎町・辻川】
-
(48)山、海へ行く【神戸・ポートアイランド】
-
(37)湯の街の優しさ【城崎】
-
(36)砂糖とコンビナート【神戸東部第4工区】
-
(35)シスターフッドの物語【宝塚・武庫川両岸、小林】
-
(34)石積みダムは語る【南あわじ市】
-
(33)多様な境界空間【姫路・五軒邸、お城本町】
-
(32)河口の産業革命【加古川・別府】
-
(31)よそ者たちの交差点【姫路・書写】
-
(30)百年の工業都市【高砂市臨海部】
-
(29)多民族都市の軌跡【長田・新湊川流域】
-
(28)因幡街道をゆく【佐用・平福】
-
(27)モダンガールと詩人たち【兵庫津・柳原】
-
(26)金融センターの伝統【神戸・旧居留地】
-
(25)優しい夜の夢【神戸・海岸通り界隈】
-
(24)工都残照【尼崎・杭瀬】
-
(23)「アジール」としての海港都市【三宮・元町界隈】
-
(22)コンクリート博士の夢【阪急・神戸市内線高架橋】
-
(21)海港都市の屋台骨【神戸・葺合】
-
(20)ようこそ「おんせん天国」【但馬・湯村温泉】
-
(19)山上の光、海の匂い【西灘・大石・六甲】
-
(18)ホールふたたび【アクリエひめじ】