風景を読む

高台の清正公園から温泉街を見下ろすと、屋根に雪を乗せた民家が身を寄せ合うように並んでいた=新温泉町湯(撮影・三津山朋彦)
■山間にたぎる大地の恵み
「湯村は生活に溶け込んだ温泉地」と老舗旅館「井づつや」の社長丸上宗慈(そうじ)(45)が話す。約100度と国内屈指の高温泉で泉源は60以上もある。湧出量は1分間に2300リットル。まさに湯水のごとく湧いている。古来、野菜を湯がき、洗濯し、和紙をさらし、雪を溶かしてきた。旅館はもとより一般家庭にも配湯しており、蛇口をひねればお湯が出る。旅館の冷暖房にも使う。
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