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両拳を高々と突き上げ、ゴールに駆け込んだ藤井貴之さん=18日午後、神戸市中央区港島中町6(撮影・大森 武)
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両拳を高々と突き上げ、ゴールに駆け込んだ藤井貴之さん=18日午後、神戸市中央区港島中町6(撮影・大森 武)

両拳を高々と突き上げ、ゴールに駆け込んだ藤井貴之さん=18日午後、神戸市中央区港島中町6(撮影・大森 武)

両拳を高々と突き上げ、ゴールに駆け込んだ藤井貴之さん=18日午後、神戸市中央区港島中町6(撮影・大森 武)

 秋の色を深める港町を、今年も約2万人が駆け抜けた。18日に開催された第8回神戸マラソン(神戸新聞社など共催)。被災地が結ぶ縁を深めたい、周りを勇気づけたい-。それぞれの思いを胸に42・195キロに挑むランナーの背中を、沿道の応援と潮風が優しく押し続けた。

 「やればできることを証明したい」。神戸市内でフリースクールの仲間と暮らす藤井貴之さん(27)は、そんな思いで初マラソンに挑んだ。6年間の引きこもり生活から立ち直った経験があり、ゴール後には「同じ悩みを持つ人たちの勇気につながれば」と晴れやかな笑顔を見せた。

 中学時代、人間関係の悩みなどから不登校に。入り直した通信制高校で元気を取り戻したが、19歳のころから再び引きこもるようになった。昼夜逆転、1日1食の生活を6年続けた。

 転機は昨年春。不登校や引きこもり経験者が運営するフリースクール「二求(にぐ)の塾」(同市東灘区)に出合い、悩みや不安にともに向き合ってくれるスタッフらに背中を押された。今は同塾に通いながら、仏教大の通信教育課程でも学ぶ。

 昨年の神戸マラソンで、塾のスタッフ2人が完走した。沿道で応援した際、「走るってすごい」と純粋に感動し、「今度は自分の番だ」と挑戦を決めた。最初は2キロも走れなかったが、週に2~3日の練習を重ねて臨んだ本番では、目標の5時間切りを果たした。

 スタッフや仲間、心配をかけ続けた両親が「限界を超えろ」と書いた横断幕を用意し、4カ所に分かれて応援してくれた。「しんどい時間帯もあったけど、自分の力だけで走っているのではないと感じた」と藤井さん。自信を糧に、将来は「周囲を励ませるような仕事」を目指すつもりだ。(田中陽一)

2018/11/19

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