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神戸市会政活費不透明支出

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 全国の地方議会で政務活動費(政活費)の不適切な支出が相次ぐ中、神戸市議会の自民党系会派が2010~14年度、調査や印刷の委託費として政活費から計約1120万円を支出した業者が、収支報告書に添付された領収書の住所に存在しないことが30日、神戸新聞社の調べで分かった。支出透明化の切り札とされる領収書の信頼性が揺らぐ事態に、批判の声が高まりそうだ。

 30日に公開された神戸市議会各会派の14年度分政活費収支報告書によると、「自民党神戸」は大阪市内の業者に5回分の調査委託費として334万8千円を支出していた。

 過去の報告書(12年度まで政務調査費)も調べると、13年度=210万円(1回分)▽12年度=84万円(同)▽11年度=283万5千円(3回分)▽10年度=180万円(1回分)-を同じ業者に支出。13年度はほかに印刷代として31万5千円も支払っていた。

 この業者は法人登記上、「寿司店経営」が設立の目的で、本店が米・ハワイ、支店が大阪市内にある。報告書に添付された領収書の住所は2種類あり、いずれも同市内のテナントビルだった。一方は登記上の支店住所と一致したが、管理会社などによると、いずれのビルにも09年度以降、この業者が入居した形跡はなかった。

 この業者への調査委託は毎回、同会派にいたベテラン市議が窓口だった。市議は神戸新聞社の取材に対し、「市政に関する電話アンケートなどを委託した。毎回こちらから呼んで依頼するので、(会社が)どこにあるのかはっきり分からなかった」などと話した。

 一方、業者の役員という男性は取材に、10年ほど前まで大阪市内に支店があったが、現在は神戸市内の自宅を拠点にしているとし、「登記の変更手続きなどが複雑なため、怠っていただけだ」と説明した。

 市議会事務局もこうした事実を把握しており、「会社の実態までチェックしていなかった。会派の代表者、関係議員から詳しく事実関係を確認したい」としている。同市議会では調査結果などの報告は義務付けられていない。

 同会派は09年、自民系の別会派が分裂して発足。今年4月の市議選後、このベテラン市議を含む大半の所属議員が再び元の会派に合流した。(紺野大樹、小川 晶)

 【政治資金オンブズマン共同代表・上脇博之神戸学院大教授(憲法学)の話】 

 領収書は支出の証明であり、その信頼性は極めて重要。多額の支出なので、議員も業者の選定に慎重になるべきだ。形式だけの領収書は世間では通用しない。本当に調査を委託していたのかどうかなど、新たな疑義を持たれても仕方がない。

 【神戸市議会の政務活動費】 

 市議の調査研究のため、所属会派に議員1人当たり月額38万円が交付される。会派の所属人数に応じて政務調査員を配置でき、1人につき最大で月額34万円が加算される。調査委託、管外調査、広報費など10項目の支出が認められている。2007年7月分から1円以上すべての支出について領収書の添付が義務付けられた。

2015/7/1

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