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神戸市会政活費不透明支出

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 地方議員が政務活動費(政活費)を使って国内外の視察に出掛ける際、47都道府県と20政令市の全67議会のうち、神戸市など8議会が、交通費や宿泊費とは別に原則「日当」の計上を認めていることが22日、神戸新聞社の調査で分かった。神戸市議会では会派による海外視察1回で、政活費から50万円近くが支給されたケースも。東京都の舛添要一知事の高額な海外出張など公金による視察の在り方が問われる中、使途が不透明な日当の支給に批判が高まりそうだ。

 地方議員は管外調査などの名目で、政活費を使って国内外の視察旅行ができる。航空機や鉄道など交通費のほか、宿泊費や施設利用料、通訳の雇用などにも充当が可能。宿泊費などとして支出できる上限は議会ごとに異なるが、多くは自治体職員の出張旅費を定めた条例に基づき、最高ランクの知事や市長の基準が適用される。

 本紙の調査では、政活費を使った視察旅行で原則、会派などを経て議員個々に日当を出しているのは、政務雑費や現地交通通信費などの名称も含め、福井▽三重▽高知-の3県議会と、神戸▽仙台▽静岡▽浜松▽熊本-の5市議会。堺と広島、福岡市議会は、視察にかかった経費の実費精算のほか、議員が希望すれば、日当が含まれた市職員の旅費条例に基づく精算も可能だった。

 神戸市議会の場合、国内視察で政活費から市議に支給される日当は市長の基準が適用され、1日当たり2800円。海外の場合は、渡航する都市によって同1万3100~8100円を上限に支給できると定めている。

 本紙が情報公開請求で入手した同市議会各会派の管外調査報告書などによると、海外視察は2012~15年度の4年間で市議ら延べ84人が実施。政活費から総額約5500万円が支出され、400万円以上の日当が含まれていた。1回の視察の最高額は、13年11月に市議6人と政務調査員1人でオランダとベルギーを訪れた民主会派(14年に分裂)の約642万円。日当は計45万円に上った。

 使途が明確に分からない日当を政活費から支給することに対し、大半の議会は「考え方自体がおかしいのでは」(京都市議会)などと批判的。一方、神戸市会事務局は「職員の旅費条例に基づいて運用しているとしか説明できない」としている。(紺野大樹、小川 晶)

▼必要性あると思えず

 政治資金オンブズマン共同代表・上脇博之神戸学院大教授(憲法学)の話 政活費を使った議員視察は必ず行かなければならないものではなく、観光目的と疑いたくなるものも多い。職務命令に基づく行政職員の出張とは全く性質が異なるし、日当の必要性があるとは思えない。本来、政活費の使途は透明性が厳しく問われるため、実際にどう使われたか分からない支出は認めるべきではない。

 〈政務活動費〉議員報酬とは別に、地方議員の調査研究などに交付されるお金。交付するかどうかは各議会の判断に委ねられており、都道府県、政令市は全議会が交付している。2014年6月末、野々村竜太郎元兵庫県議の政活費支出を巡り、不自然な日帰り出張が発覚。その後、神戸市議会会派の架空委託による裏金化など、不適切な使い方が全国の議会で相次いで見つかっている。

2016/5/23

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