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元兵庫県議・野々村被告裁判

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 政務活動費の不自然な支出をめぐる事件で、詐欺と虚偽有印公文書作成・同行使の罪に問われながら昨年11月の初公判を欠席した元兵庫県議の野々村竜太郎被告(49)のやり直し初公判は、26日午後からも神戸地裁(佐茂剛裁判長)で審理が続き、弁護側、検察側による被告人質問に続き、裁判長の質問が始まった。

 裁判長との主なやりとりは次の通り。

 -あなたは多くの質問に対して「覚えていない」「記憶にない」と答えていましたね。

 「はい」

 -一方で、部分的ながら覚えていると話していたことがありますね。

 「はい」

 -では、どういうことを覚えているのか。区別の基準が可能なら説明してください。

 「医師の判断では、病気や緊張による記憶障害があるとの診断を受けています」

 -今後、思い出すかもしれないということはありますか。

 「可能性はあります」

 -今日、最初に私がした質問を覚えていますか。

 「覚えていません」

 -起訴事実について「おかしいところはありますか」と私は尋ねました。あなたはメモを読み上げて答えましたね。メモは裁判所に提出してしまいましたが、どういうことを言ったか覚えていますか。

 「その前に、公判を欠席したことについて…」

 -そこはいいです。事件についてどう話しましたか。

 「罪状認否については、私は元兵庫県議会議員で、政務調査費、政務活動費を受け取っていたことは間違いございませんが、結果といたしまして、ひとつひとつの作業について記憶がございません」

 -あなたは「虚偽の収支報告書を記載し、政務活動費の返還を免れようとしたことは決してございません」と。それは間違いない?

 「間違いございません」

 -「虚偽ではない」や「免れようとしていない」というのは、あなたのどのような記憶からですか。

 「報告書作成当時の記憶はございませんが、警察や検察の取り調べ、マスコミ報道を通して、虚偽の内容を記載したミスがあるのではないか、という不安に基づいております」

 -内容的にうそではないと言いたかったのでは?

 「もちろんです」

 -では、本当のことを収支報告書に書いたというのが、あなたの主張ではないのですか。

 「いいえ。当時の記憶がないのです」

 -結果的に、客観的には事実と相違していたかもしれないが、そのことを当時は分かっていなかったというのがあなたの言い分ですか。

 「はい」

2016/1/26
 

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