神戸新聞社と関西学院大学は、人口減や少子高齢化をはじめとする地域課題の解決に向けて協働するため、12月5日に包括的な連携協定を結ぶ。新聞社の発信力と大学の知的成果を掛け合わせ、地域の未来創造に取り組んでいく。
柱となる連携協力事項は、地域共生・地域振興など地域課題解決の推進▽IT起業家の育成など産業振興▽教育の推進・人材育成▽防災・減災啓発活動-などの7項目。
兵庫県内唯一の地元紙である神戸新聞社は「もっといっしょに」を合言葉に、今春発足したパートナーセンターを中心に、さまざまな地域共生プロジェクトを手掛けている。
関西学院大学は本部に研究推進社会連携機構社会連携センターがあり、各学部や大学院の知的成果を地域に還元することに力を入れている。
すでに朝来市の竹田城跡を生かしたまちづくりで連携しており、今後、神戸市が行うIT起業家の育成を支援する事業にも共同で取り組んでいく。
また、学生らが神戸新聞社編集局の指導を受け、学生の視点で取材したリポートも夕刊で掲載している。連携協定を機に、こうした関係をさらに発展させる。
12月5日には連携記念のシンポジウムを、JR神戸駅前のクリスタルホールで開く。
【地域の課題解決に寄与】高士薫・神戸新聞社社長
神戸新聞社は今年3月、「地域パートナー宣言」を発表し、新しい一歩を踏み出しました。「もっといっしょに」を基本理念に、皆さまとともに兵庫に生きるパートナーとして地元紙ならではの情報発信力、ネットワーク力で人と人をつなぎ、地域の課題解決に取り組みます。
現在、連携協定を結んでいる朝来市では、“天空の城”竹田城跡を活用したまちづくりを考える会議を市と共同で運営しており、関西学院大学にも協力をいただいています。兵庫の中小企業と大学生の就職マッチングを支援する「Mラボ」事業でも毎年、複数のゼミに参加していただいています。
関西学院大学と神戸新聞社はともに神戸を発祥の地とし、1世紀以上にわたり地域とともに歩んできました。連携協定締結を機に、互いの強みをさらに生かし、神戸、阪神間、兵庫の発展に寄与していきたいと思います。
〈神戸新聞社の取り組み〉
神戸新聞社は今春、朝来市と連携協定を結び、国史跡・竹田城跡を生かしたまちづくりに取り組んでいる。
地域課題を報道するだけではなく、解決のため“伴走”する「地域共生プロジェクト」の一環。「天空の城」として知られる同城跡の保存と観光振興の両立、積雪で登城が困難となる冬季の活用などがテーマだ。
課題解決に向け、4月に地元住民や団体、交通事業者らでつくる「竹田地域ビジョン会議」を立ち上げた。神戸新聞パートナーセンターは議事進行などで協力。3カ月間の協議を経て、冬季は天候や登山道を限定し、条件付きで開山することを決めた。
10月、竹田地域の観光振興について考える第2弾のビジョン会議がスタート。観光ルート、食のブランド化、PR・広報の3テーマについて各分科会で協議している。関西学院大学からは八木康夫・総合政策学部教授が専門家として参加。神戸大、甲南大の教授も加わり、来春の市への提言に向け議論を深めている。
【教員、学生の知恵生かす】村田治・関西学院大学学長
神戸新聞社とは、かねてから同社が主催する事業にゼミ単位で参加させていただいたり、専任教員がシンポジウムに登壇させていただいたりするなどの連携実績を持っていたところ、同社がパートナーセンターを設置され、より主体的に地域貢献活動を推進されることをお聞きし、ぜひ力を合わせて取り組みたいと思い、連携協定を締結させていただくこととなりました。
本学では、2014年度に採択された文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援」事業の取り組みとして、「ハンズオン・ラーニング・プログラム(実践型学習-大学を出て、実社会を経験する)」を構想しており、これまで以上に学生を地域社会に送り出すことを志向しております。
今般の協定締結を契機として、「地域×大学×新聞社」の連携による地域力の向上に本学も寄与できることを切に願います。
〈関西学院大の取り組み〉
関西学院大学では地域連携事業の一つとして、国際学部と人間福祉学部の学生約30人が「日本酒振興プロジェクト」を進めている。
若い世代に日本酒の魅力を伝え、酒造りと密接に関わる食文化を見直そうと昨年、立ち上げた。地元の酒造会社4社と連携し、海外での販売支援や商品開発、蔵見学、試飲会開催に取り組む。
10月には西宮市北口町の住民らが集う「きたぐちまつり」に初出店。プロジェクトに協力する日本バーテンダー協会神戸支部が考案した「宮モヒート」を販売した。ベースとなる日本酒の種類とジンジャーエールの組み合わせで香りが微妙に変わる。木本圭一・国際学部教授のゼミ生で、台湾の百貨店で日本酒販売も経験した3年の森岡琴美さん(20)は「正しい飲酒の方法も含め、若者が日本酒に親しめる形を提案したい」と意欲的だ。
〈その他の地域事業〉
・西脇市の若手職員と地域活性化のためのワークショップ開催
・老舗精肉店、食品加工会社、神戸新聞社と共同で商品を開発
・尼崎市で社会福祉協議会などと協働し、防災マップを制作、地域課題を共有
2015/11/14<六甲山大学>山麓の観梅ハイキングはいかが? 岡本梅林・保久良梅林2022/2/22
<六甲山大学>須磨離宮公園 「小さい春」見つけた 散策の後は、ぽかぽかの温室へ2022/1/25
「銀の馬車道・鉱石の道」で地域活性化へ 高校生の目線でアイデア 2021/12/21
ごみ減量化策など説明 甲南大生 加古川市へ提案、中間報告 2021/12/5
<六甲山大学>山上の自然が育むウイスキー 六甲山蒸溜所 標高800メートル、理想の水と気候2021/11/26
高校生 魅力や課題学ぶ 生野銀山や明延鉱山など見学2021/11/4
<六甲山大学>ハイキングで巡る 芸術の秋 「六甲ミーツ・アート」11月23日まで 2021/9/28
〈ミントサロン〉花と地元への愛 元ジェンヌ語る 「六甲山大学」で講演2021/9/17
<六甲山大学>山上で爽やかワーケーション 摩耶に「自然調和型オフィス」 野外で企画会議 絶景でひと息2021/8/24
<六甲山大学>山上の庭園 心癒やす緑と音楽 「ROKKO森の音ミュージアム」オープン 2021/7/27
〈ミントサロン〉神戸 摩耶山再生の会・慈さん講演 「特徴的企画でファン獲得」 取り組みや魅力紹介2021/7/16
女子サッカー通じ兵庫に貢献 本紙×INAC 地域振興協定2021/7/2
<六甲山大学 茶屋シリーズ7>夏はトマト、冬は豚まん!! ハイカーに元気を補給 六甲山上、前ケ辻 藤原商店2021/6/22
<六甲山大学>六甲最高峰に快適トイレ 雨水活用、植生を再現 大屋根の下にはベンチ2021/4/27
〈ミントサロン〉講師に六甲バター部長 チーズを学ぶ講演会2021/4/22
福崎 馬車の荷台にかっぱ乗せ 日本遺産PRへモニュメント設置 2021/4/15
<六甲山大学>山でケガまさかのヘリ搬送 119番通報→上空と地上から隊員→つり上げ病院へ2021/3/23
ヴィッセル開幕戦 神戸新聞デー 旗掲げ選手を出迎え 2021/2/28
<六甲山大学 茶屋6>山歩き ご褒美は「すき焼き」 布引貯水池から奥へ「紅葉の茶屋」2020/12/22
学生が描く地域の未来 加古川市に甲南大生提案 2020/12/7
日本遺産を駆け抜け 「銀の馬車道」の60キロ 2020/11/3
〈ミントサロン〉新ロープウエー魅力解説 公社職員から20人学ぶ2020/10/24
INAC神戸新聞デー 仙台戦 応援控えめ密集回避2020/10/13
<六甲山大学 茶屋シリーズ5>一王山十善寺 「カミカ茶寮」 体操後におむすびと甘味を2020/9/22
医療、教育の充実を 太市小校区 活性化議論始まる2020/7/21
自然生かし移住促進を 住民ら活性化策発表 莇野小校区2020/6/22
障害者チームが未来を提案 アクセシビリティの祭典、5月22日に開催へ2020/5/18
銀の馬車道・鉱石の道PRへ 辻川山公園にモニュメント 2020/4/23
<六甲山大学>「六甲有馬ロープウェー」 2020年3月20日から新ゴンドラ 広い窓から雄大な自然満喫2020/3/10
ヴィッセル 神戸新聞デー 合唱禁止 拍手で応援2020/2/24
<六甲山大学 茶屋シリーズ4>滝眺め 手料理でほっと一服 布引の滝の「おんたき茶屋」2020/1/14
高校生が活性化案発表 県内外7校の30人参加2019/12/15
「六甲山・摩耶山」を舞台にしたショートストーリー募集2019/11/15
夢前・莇野 活性化策を議論 住民ら40人 若者の行事参加など2019/11/6
君は名探偵になれるか 11月3日、福崎で謎解きイベント 2019/10/27
<六甲山大学 茶屋シリーズ3>鉄鍋で焼く本格ギョーザ 高取山の月見茶屋 標高300メートル気軽に登れる2019/9/10
神戸学院大 三宮に「サテライト」2019/9/8
創生カフェ 若者100人語り合う2019/8/22
若者ら市の魅力議論2019/6/29
阪神大水害80年行事実行委に全建賞 神戸新聞など参加2019/6/26
日本遺産「銀の馬車道・鉱石の道」 観光を商品化へ ツアー実証実験 2019/6/12
<六甲山大学 茶屋シリーズ2>国際色豊か 毎日登山の地 大師道の燈籠茶屋 名物トーストと関東煮が人気 2019/6/11
姫路・山田小校区の活性化計画発表会 農業のブランド化推進2019/3/19
神戸大・神戸新聞 連携シンポ ふるさと兵庫に誇りを2019/1/26
雑貨や洋菓子販売へ 加古川・寺家町商店街で甲南大生2019/1/24
姫路市と甲南大が連携協定 魅力発信、地域課題解決 2018/12/20
<六甲山大学 茶屋シリーズ1>江戸時代末頃から続く「一軒茶屋」 最高峰越えの登山者見守る2018/9/11
神戸新聞記者らリレー講座 関西看護医療大2018/4/11
地域課題解決へ連携 姫路市と本紙が協定2018/3/28
姫路市と本紙 連携協定 地方創生へ地域の課題解決2018/3/24
特産や空き家など活用 姫路・安富北地区活性化案発表会2018/3/19
出版会の活用策議論 神戸大で設立シンポ 2018/1/31
神戸大が大学出版会設立 神戸新聞との連携契機2018/1/23
企業、商店街の活性化を 課題解決へ学生提案2018/1/17
学生ら取り組み報告 企業などの課題解決へ2017/12/10
「知を結ぶプロジェクト」今年も加古川で2017/12/7
地域活性化へ初会合 安富北地区4分科会で議論へ2017/11/10
父親6人、子育て語り合う 神戸・甲南大で交流会2017/6/28
加古川市と甲南大がシンポ 連携が地域に果たす役割は2017/6/4
加古川市と甲南大 地域の課題解決向け包括協定2017/5/25
関学大が朝来市に活動拠点 観光振興協力などで活躍2017/5/21
就活に新聞活用を 関学大と本紙が連携講座2017/5/2
IT企業家支援事業 5社が投資家に事業案発表2017/4/22
甲南大生6人が発信 インスタでおしゃれスナップ2017/4/22
銀の馬車道、鉱石の道の日本遺産へ フォーラム2017/4/22
「地域のため」変わらぬ志2017/4/14
女性有業率の向上へアイデア創出 神戸創生会議2017/2/20
若き力でまちを元気に「加古川『知』を結ぶプロジェクト」2017/2/17
「女性が働く」テーマに事業案発表 神戸創生会議2016/12/11
「女性が働く」テーマに市民50人議論 神戸創生会議2016/11/20
甲南大でニュースカフェ 地域課題の取り組み報告2016/11/16
「女性が働く」テーマに事業提案 神戸創生会議スタート2016/10/24
甲南大・本紙 連携協定締結記念シンポ「地域の魅力創生」 神戸2016/7/27
〈甲南大学と神戸新聞社の取り組み〉2016/7/27
甲南大・本紙 連携協定締結記念シンポ パネルディスカッション2016/7/27
甲南大・本紙連携協定記念シンポ「神戸発で世界へ情報」 可能性探り講演や討議 2016/6/26
甲南大と本紙 連携協定締結 地域力強化へ結束2016/6/26
竹田城跡生かし まちづくり2016/6/11
甲南大との地域連携考える 加古川でシンポ 副市長取り組み説明2016/6/5
竹田の魅力再発見【5】実行2016/4/2
観光の課題を市に提言 竹田地域ビジョン会議2016/3/11
岩津ねぎ使用「雲海ぐるめ」 朝来市内で期間限定2016/3/1
<もっといっしょに>産官学連携 神戸大や神商議などシンポ2016/1/28
<もっといっしょに>IT起業家のビジネス創出支援 神戸で説明会2016/1/16
<正平調> 若者の目で地域の魅力再発見2016/1/4
住みたい田舎 朝来市が全国1位に 移住支援、利便性を評価2015/12/29
兵庫の課題解決へ 知力と発信力融合 本紙と関学大連携でシンポ2015/12/24
本紙と関学大連携協定でパネルディスカッション2015/12/24