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六甲山地と周辺の約800カ所に設置されている「つうほうプレート」。この番号を伝えればピンポイントで場所を特定してもらえる この日、うっすらと雪化粧した六甲最高峰(標高931メートル)には多くのハイカーが訪れていた 神戸市消防局によるレスキューデモ。気象条件などでヘリが飛べないことや、地形や植生により接近できない場所もある
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六甲山地と周辺の約800カ所に設置されている「つうほうプレート」。この番号を伝えればピンポイントで場所を特定してもらえる

この日、うっすらと雪化粧した六甲最高峰(標高931メートル)には多くのハイカーが訪れていた

神戸市消防局によるレスキューデモ。気象条件などでヘリが飛べないことや、地形や植生により接近できない場所もある

  • 六甲山地と周辺の約800カ所に設置されている「つうほうプレート」。この番号を伝えればピンポイントで場所を特定してもらえる
  • この日、うっすらと雪化粧した六甲最高峰(標高931メートル)には多くのハイカーが訪れていた
  • 神戸市消防局によるレスキューデモ。気象条件などでヘリが飛べないことや、地形や植生により接近できない場所もある

六甲山地と周辺の約800カ所に設置されている「つうほうプレート」。この番号を伝えればピンポイントで場所を特定してもらえる この日、うっすらと雪化粧した六甲最高峰(標高931メートル)には多くのハイカーが訪れていた 神戸市消防局によるレスキューデモ。気象条件などでヘリが飛べないことや、地形や植生により接近できない場所もある

六甲山地と周辺の約800カ所に設置されている「つうほうプレート」。この番号を伝えればピンポイントで場所を特定してもらえる

この日、うっすらと雪化粧した六甲最高峰(標高931メートル)には多くのハイカーが訪れていた

神戸市消防局によるレスキューデモ。気象条件などでヘリが飛べないことや、地形や植生により接近できない場所もある

  • 六甲山地と周辺の約800カ所に設置されている「つうほうプレート」。この番号を伝えればピンポイントで場所を特定してもらえる
  • この日、うっすらと雪化粧した六甲最高峰(標高931メートル)には多くのハイカーが訪れていた
  • 神戸市消防局によるレスキューデモ。気象条件などでヘリが飛べないことや、地形や植生により接近できない場所もある

 ケガや急病で助けが必要なとき、街中なら119番に電話すれば、あっという間に救急車が来てくれる。だが、車道から離れた山の中ではそうはいかない。長年登山を続けてきた筆者は、常に「事故が起きたら」ということを意識していたが、まさか自分が要救助者になるとは…。恥を忍んで、その顛末(てんまつ)を記す。

 2021年2月末の土曜日、山頂部には積雪があり、今季最後かもしれない雪景色を見ようと最高峰へ。有馬へ続く「魚屋道(ととやみち)」を下り始めて約15分。急な斜面が凍っており、「危ないな」と思った瞬間に足を滑らせた。

 右足首に激痛が走り、しばらくうずくまっていたが、風が強く、じっとしていると体温が奪われる。地面に尻をつけた状態で、片足と両手を使ってずり下りることにした。安定した場所までなんとか移動したものの、自力下山はまず不可能だ。迷わず119番で救助要請をした。

 骨折の経験はないが、折れていることはわかった。出血性の外傷はなかったので、応急処置より保温を優先し、着られるものをすべて身につけた。通報から15分ほどで「現場に向かっている。着衣の色は?」とコールバックがあり、程なくヘリが上空へ。指示された通りに、持っていたピンクの防寒着を振り回して合図。2度目の接近で発見してもらえた。

 ヘリから降下した隊員と前後して、最高峰直下から駆け付けた地上隊も到着。まずは背負い搬送で、ヘリでつり上げができる場所へ。続いて、つり上げ用のハーネスを装着、航空隊員に抱えられるようにヘリの機内へ。ポートアイランドの救急病院までは、わずか5分足らずだった。

 たった一人の負傷者のために、数十人の救急隊員の方が山道を走り、駆け付けてくれた。一人で負傷し、不安な山中で、どれほどほっとしたかは言うまでもない。テキパキと統率の取れた動きで救助に当たってくれた神戸北消防署のレスキュー隊だが、その後も続いて出動案件が控えていたようだった。

 「まさか自分が」とは、誰もが思うこと。私自身、慎重な性格で、これまで大きなケガをしたことは一度もない。幸い今回は、足首の単純骨折で、ギプスによる固定だけで済んだが、一瞬の油断が重大事故になり得ることを痛感した。万が一のとき、六甲山には非常に頼りになるレスキュー隊がいてくれることは本当に心強い。神戸市消防局の皆さん、本当にありがとうございました。

〈救助要請時の注意点〉

・場所を正確に伝えるため「つうほうプレート」を日ごろから意識して見ておく

・119番に救助要請をした後は携帯電話を使わず、コールバックに備える

・予備バッテリーを携行する

・家族や友人に行き先を知らせておく

▽ねぎし・まり アウトドア系のフリーライター。1961年、神戸市須磨区生まれ。六甲山を活動拠点とし、六甲山大学広報専門委員。著書に「六甲山を歩こう!」など。

2021/3/23
 

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