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戦争とひょうご記事一覧

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膨大な数の戦没船の写真。事実を後世へ伝えるため、スタッフの大井田孝さん(左)は1次資料を探す地道な調査を続けている=神戸市中央区海岸通3
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膨大な数の戦没船の写真。事実を後世へ伝えるため、スタッフの大井田孝さん(左)は1次資料を探す地道な調査を続けている=神戸市中央区海岸通3

 第2次世界大戦で沈没した商船や漁船の写真などを展示している「戦没した船と海員の資料館」(神戸市中央区海岸通3)が、今年の8月15日で開館から丸15年を迎える。安全保障をめぐり平和国家の在り方が議論されている今、民間の船が戦禍に巻き込まれた悲劇を学ぶ貴重な場。同館スタッフは「なぜこれだけの船が沈み、たくさんの人が亡くなったのか。事実を学び、平和の尊さを考えてほしい」と話す。(三浦拓也)

 同館は2000年に開館し、全日本海員組合が運営。軍艦以外の戦没船に特化した施設は国内唯一という。年間約3600人が訪れており、授業の一環で兵庫県外から来る中高生も多い。

 兵隊や物資の輸送のために国に徴用され、戦没した船は、分かっているだけで7240隻、死亡した乗組員は6万人を超える。資料館の壁面を埋め尽くすかのように並べられた約1500枚の写真は膨大だが、それでも戦没船全体の2割ほどだ。

 調査と研究を続けるスタッフの大井田孝さん(73)によると、戦争を経験した世代の証言を直接聞くことは難しくなったが、遺族や関係者らを通して新たな資料が見つかることは今もあるという。また、遺族などから「どの船に乗っていて犠牲になったのか知りたい」など問い合わせも寄せられる。

 ただ、館の運営を支えるのは70~80代のボランティア。戦没船の歴史に関心を持つ「後継者」探しが課題となっている。

 大井田さんは「国はなぜ護衛や補給をおろそかにしたのか。戦争では何が起きるのか。若い人たちには、事実を知りたいと思う気持ちを大切にしてほしい」と訴える。

 入場無料。午前10時~午後5時。土、日曜、祝日休み。

 8月15日は午前11時45分から、戦没船員慰霊式典が開かれる。黙とうに続き、資料館の15年の歩みなどについて語るスタッフの講演もある。参加自由、無料。同館TEL078・331・7588

2015/7/27

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