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洲本5人刺殺事件

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 事件の数カ月前に兵庫県明石市内から洲本市内に移り住み、短期間で精神状態を悪化させたとみられる平野達彦容疑者。専門家からは「人間関係が濃密な地域社会の事件と言えるかもしれない」との指摘も挙がる。

 平野容疑者は2009年に被害者の家族とトラブルになり、近隣住民にインターネット上で中傷を始めたとされる。ただ、その後移った明石市での生活を知る関係者は「落ち着いていた」といい、再びネット中傷が急増するのは、洲本の実家に戻った今年1~2月ごろだ。

 犯罪者心理に詳しい小宮信夫・立正大教授は、容疑者の置かれた状況を「地域社会から逃れられないと思ったとき、その人間関係がプレッシャーとなって追い詰められる」と推し量る。ネットでの中傷行為については「切羽詰まった中で、ネットの世界に逃げ込んだ『SOS』だったのではないか」と見る。

 また、まつい心療クリニック(神戸市東灘区)の松井律子院長は「容疑者は『自分は狙われている』と思い込む傾向がうかがえる」とする。「ひどくなると、周囲の気遣いですら『監視の目がきつくなった』と感じる。その恐怖から逃れるため、相手を攻撃することもある」と話す。

 一方、松井院長は事件の影響で社会全体が「監視社会」に傾く風潮には警鐘を鳴らす。「精神的につらい状況にある人の自由を奪うことは逆効果」と強調し、「本人の苦痛に共感を示しながら、否定することなく、思い込みを変えるよう導く。周囲との信頼関係があれば、ともに安心して暮らせる社会になる」と訴えている。

2015/3/15

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