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洲本5人刺殺事件

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規制線の一部が解除された事件現場。平野毅さん宅は増築工事が中断したまま=15日午前、洲本市中川原町中川原
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規制線の一部が解除された事件現場。平野毅さん宅は増築工事が中断したまま=15日午前、洲本市中川原町中川原

 兵庫県洲本市の民家で男女5人が刺殺された事件で、行政や警察は何度も“SOS”をキャッチしていながら、連携して事件を防ぐことはできなかった。16日で事件発生から1週間がたった。地域住民からは「あれだけ前兆があったのに」と悔やむ声が漏れる。

 「情報を共有していたつもりではあるのですが…」

 平野達彦容疑者(40)=殺人容疑で送検=の両親から相談を受けてきた洲本健康福祉事務所(保健所)は、会見で苦渋の表情を浮かべた。

 兵庫県警や同事務所によると、被害者家族から公的機関への通報・相談は少なくとも11回。平野容疑者の父母からも9回に上る=表。

 相談は10年前から始まった。「ネットへの書き込みで近所から苦情がある」など、主に母親が同事務所や洲本署に訴えた。

 同事務所は、精神保健福祉法に基づいて強制入院の対応を取ったり、病院を紹介したりするなど支援を継続。自他に危害を加える恐れがないと判断した際は見守りを優先し、「いつでも相談を」と父母に助言していた。

 また、「暴れるなどしたら連絡を」(2014年10月、洲本健康福祉事務所から洲本署へ)など行政機関同士の情報交換もあった。平野容疑者が明石市で暮らしている時には、明石健康福祉事務所や市が本人と面談するなど、一定の連携はできていた。

 しかし、今年に入ってほころびができる。

 1月ごろ、平野容疑者が洲本市内の実家に戻ったことを、洲本健康福祉事務所は把握していなかった。

 2月14日以降、被害者家族からの通報が相次ぎ、洲本署はパトロールを強化。しかし、一度も平野容疑者と接触できないまま、惨事は起こった。

 県警は、加古川市で7人が殺害された事件(04年)や尼崎市の連続変死事件(12年)を受け、住民相談への対応強化を進めてきた。今回の対応について「問題はなかった」とするが「言動やネットの書き込みに危害を加える兆候があれば、すぐに人身安全事案の対策係を投入していた。会えていれば、県への通報など何らかの対応ができたかもしれない」(県警幹部)とする。

 県障害福祉課も「もっと踏み込めた点はなかったか、専門家を交えて検証する」という。

2015/3/16

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