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洲本5人刺殺事件

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 2015年3月の洲本5人刺殺事件で、殺人罪などに問われた平野達彦被告(42)に対する裁判員裁判の判決公判が22日、神戸地裁であり、求刑通り死刑が言い渡された。閉廷後、30代と50代の2人の男性裁判員が会見に応じた。主なやりとりは次の通り。

 -死刑判決についての思いは。

 30代男性 責任能力の有無で悩んだが、裁判員と裁判官と議論する中で、自分の考えがまとまった。判決に対しては、問題ないと思っています。

 50代男性 命の尊さ、重さに対して、自分の1票の重さは感じました。

 -電磁波攻撃やブレーンジャックなど、被告の発言、世界観は理解できたか。

 30代男性 理解はできなかったが、被告のSNSとかを見ると、同調してコメントを打っている人も何人かいたので、実際、信じてる人が結構いるんだなというのが今回分かったことです。判決文にもあったように、多少なりとも、精神的に何かしら影響があったということですが、犯行に至った経緯では、正常な判断に基づくと思っています。

 50代男性 自分の主観で言えば、(被告の世界観は)あり得ないんですが、フェアな目でいうと、被告の中では存在するんだろうなという観点でこの事件の真相を考え続けました。精神状態については、今回の公判では2人の鑑定医の鑑定だったが、精神科医の判断は千差万別に近いものがあると思う。ですから、2人の鑑定医の結果を精査して考えつくしましたが、今後、精神鑑定を必要とする裁判には、鑑定(の医師数や回数)をもう少し増やした方がいいのではというのが正直な感想でした。

 -被告の世界観はどれくらいで理解できるようになったか。

 30代男性 公判初日は理解できなかったが、何人かの人たちが電磁波攻撃があるというのを共有しているということと、(被告が紹介していた)書籍の二つで、(被告が電磁波攻撃などを)信じてもおかしくはないかなと思いました。

 50代男性 ドラマに例えるなら、第1話は何が何だか分からない状態でした。2話から最終話までは(被告の考え方)ありきで考えました。

 -公判を通じて、被告の表情や様子の印象は。

 30代男性 全般的に、自分の意思が正しいと感じているような雰囲気で、意思は固いかなと思いました。被害者家族の質問時には涙ぐむ姿もあって、多少、被告の心に響くところがあったんだなと思いました。

 50代男性 感情をほぼ出さない被告だったが、転機になったという彼女との別れについては、感情がこみ上げたような様子はあった。(事件発生直後に)警察官がファーストコンタクトをとった時に、(警察官の証言として)「不気味なくらい堂々として出てきた」というのがあったが、死刑を求刑されても落ち着いた表情だった。ただ、判決は、死刑が言い渡された時だけ、天を仰ぐまではいかないけど、うつろな表情で、視線が動いた。電磁波攻撃というか、彼の妄想を基に、話していることを本人は信用しきってるだろうなと。最終意見陳述の時も、最後の最後に、1時間もかけて自分の告発活動をしたことからも、そういう(自分の妄想を信じ切っている)部分がくみとれました。

 -裁判員として、重大な判決をどういう思いで出したのか。遺族の声などをどう受け止めたか。

 30代男性 責任能力のところが争点になるかなと思っていました。初公判で被告が言っていることは、何でこんなこと言っているのかなと思っていたが、評議することで、責任能力には問題ないと判断できました。ご遺族の方には残念だなと思いました。被告人は、ご遺族の質問に答えるべきなのに答えず、ご遺族は納得がいかなかった思います。

 50代男性 (裁判を終えた)達成感は全くない。お茶の間で見てたら簡単に「死刑だろう」などと言えるかもしれないが、言えない。初公判の2月8日から、車を運転中も食事中もずっと裁判のことを考えていました。私の席からはちょうど法廷にいるご遺族全員が見えました。正直言って、ご遺族の姿はつらいものがありました。

2017/3/22

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