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【特集】神戸・東須磨小 教員間暴行

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元文科相・渡海紀三朗さん
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元文科相・渡海紀三朗さん

■学校運営、地域も参加すべき

 神戸市立東須磨小学校の教員間暴行・暴言問題は、率直な印象として信じられない。言語道断。子どもへの影響を考えると、重く受け止めなければならない。学校現場と教育委員会などとの連携や意思疎通がうまくいっていなかったのではないか。

 かつて教育委員会は聖域だった。首長は予算を握っているだけで、基本的に口を出せなかった。例えば学校給食の導入は市長選の争点にもなるのに、決める時に首長が意見を言えないのは、民主主義が働いていないという話。民意で選ばれるのは首長だから、その権限を強めようと、改正地方教育行政法が2015年に施行された。私は改正に向けたプロジェクトチームの座長として与党案をまとめた。

 自民党内には教育委員会を単なる諮問機関にしてしまえという意見もあったが、教科書の採択やカリキュラムが市長の意向で偏向的になってはいけない。人事を含めて継続性と安定性、中立性の観点から教育委員会の専権事項として残し、首長が招集する総合教育会議を新たに設置した。

 (問題を受けて教育行政支援課を市企画調整局に置いた)神戸市のように部局を置くかはともかく、市長が関与していいことになった。だが、現場が強すぎてなかなかというところもあり、市によって大きな違いがある。神戸市は構造的な問題点を含めてきちんと検証すべきだ。法律上も担保されている。

 先生が忙しすぎて人のことに構えないという面もあるし、採用試験の倍率が下がって教師の質も問われている。魅力のある職業じゃなくなりつつある。一つの解決策は、多くの人が学校に関わること。兵庫は遅れているが、(地域住民や保護者が学校運営に参加できる)コミュニティースクールをもっと活用したらどうか。問題のある親には社会で対応したらいい。

 先生の負担を減らすには行政の努力も必要だ。何か起こるたびにアンケートをするが、行政が自分たちを正当化するためにしていると言われかねない。文部科学省の責任もある。私が大臣の時には半分に減らした。

 教師の要諦は情熱。(力を発揮できる)環境をつくるのが政治の仕事。まずい点があれば変えるのが立法府の仕事と思っている。(聞き手・永見将人、撮影・今福寛子)

【とかい・きさぶろう】1948年高砂市生まれ。衆院議員(兵庫10区)。86年に初当選。新党さきがけに参加後、自民に復党。2007~08年、福田内閣で文部科学相を務めた。

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 さまざまな分野の方に聞くリレーインタビュー「先生はいま 私の考え」は随時、掲載します。

2020/1/22

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