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【特集】神戸・東須磨小 教員間暴行

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 未明の雨は、朝になっても降り続いていた。

 2018年9月10日。神戸市内には大雨・洪水警報が発令され、公立小中学校は臨時休校になった。東須磨小学校もひっそりとしていた。

 しかし、様子の違う一角があった。北校舎の4階にある家庭科室。この校舎の同じ階には、ほかに6年生の教室しかない。1階の職員室からも遠い。「奥の院」。そう呼ばれることもある。

 そこに、7人の教員が集まった。加害教員A、B、Dと男性教諭(25)、20代の臨時講師ら3人。それぞれレトルトのカレーを持ち寄った。中には、「痛いほどの辛さ」を売り文句に、入手先がインターネット通販などに限られた商品もあった。

 「僕、辛いの得意です」。男性教諭が言うと、周りはすかさず「得意ならこれ食べて」。

 おどけたように尻込みする男性教諭を、体格のいいAが羽交い締めにした。女性教員のDがスプーンで口に運ぶ。

 「ごめんなさい。辛いの好きじゃないんです」。一転して声を震わせる男性教諭。Aが両手を上げて叫んだ。

 「勝った! もらいましたー」

 カレーを押し込まれた男性教諭が室内で走りだす。その様子を、臨時講師がスマホで撮影する。

 「後で見てもおもろいから撮っとけ」。Aに指示された。動画は無料通信アプリLINE(ライン)を通じて共有された。

     ◆

 その6日前。9月4日にも、AとB、男性教諭ら4人が家庭科室に集まっていた。

 この日も休校だった。記録的な高潮被害をもたらした台風21号が、神戸に接近していた。

 「はい、口開けて」

 激辛カレーの袋を持ったBが、閉じた唇にスプーンでルーを塗る。高笑いしたAが「目の下にも塗ってみる?」とつぶやくと、男性教諭は「やばい、やばいって」。招き寄せるB。はやし立てるA。目の下を縁取るように指でルーを塗られた男性教諭は、顔を大きくゆがめた。

 1週間で2回休校となったこの年の9月。子どもたちがいないその2回とも、「激辛カレーの会」は開かれた。

 このとき撮影された動画が1年後、騒動の着火点になる。(取材班)

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【連載・特集リンク】神戸・東須磨小 教員間暴行

【動画リンク】教員間暴行 激辛カレー強要

2020/2/26

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