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【特集】神戸・東須磨小 教員間暴行

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 教員間暴力を巡り、外部調査委員会が2月21日に公表した報告書には、「再発防止」として7項目が挙げられている。

 実効的な研修、ゆとりある教育活動、人事制度の見直し…。そこには、神戸市立東須磨小学校だけにとどまらない、現在の学校が抱える課題が並んでいた。

 「学校現場の外部への開放」もその一つ。市教育委員会の会見でも、幹部は「教員組織を外に開いていくことは、真っ先に着手すべき」と述べた。具体策の最初に挙げたのが「職員室の窓を、すりガラスから透明ガラスに換える」だった。

 市教委は2020年度、組織に大なたを振るう。弁護士や臨床心理士などを「専門官」として招き入れ、学校をサポート。校長OBを「地区統括官」として、小中学校を巡回してもらう。

 外部の風を入れると同時に、ガバナンス(統治)を強化する狙いだ。異例の取り組みに、専門家からは懸念の声も漏れる。

 「いや、すごいことを考えたなと」。付属中・高校長でもある名古屋大大学院の中嶋哲彦教授(教育行政学)は驚く。「学校が官僚化し、教員が萎縮しないか。重大事案に至る前に食い止める装置になればいいが」

 統制と教育の独立性。その両立は、新たな課題になる。

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 調査委員会は人事にも言及した。問題の背景について「いびつな教員構成が職員室内の自浄作用を弱め、一部の教員が力を持っていた」と指摘している。

 神戸市は阪神・淡路大震災などの影響で教員採用を極端に絞り込んだため、30代後半から40代にかけての層が少ない。非正規雇用の教員は約2割を占める。

 今回の問題を受けたものではないが、市教委はこれまでの人事システム、いわゆる「神戸方式」について21年度に全面廃止を決めている。市教委は全市を見据えた人事の刷新に取りかかっている最中だ。

 組織と人事の大変革。ただ、器だけ整えても絵に描いた餅になりかねない。現に東須磨小は16、17年度の人権教育研究指定校で、加害教員の2人は同校のいじめ対策担当だった。

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 加害教員らの懲戒処分があった2月28日。記者会見で長田淳教育長は、免職とならなかった教員2人への対応を問われ、答えた。「教育とは何なのか、もう一度考えてもらう」

 最終回の次回。再生に向けて、教員一人一人のあり方に目を向ける。(取材班)

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2020/3/5

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