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【特集】神戸・東須磨小 教員間暴行

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 ハラスメント行為を認定された加害教員は、教壇ではどんな先生だったのだろうか。

 「うんどうかい、よくがんばったね。きらきらかがやいてみえたよ」

 チョークの美しい文字に絵が添えられていた。昨年9月28日。神戸市立東須磨小学校の運動会が終わって教室に戻った1年生は、黒板を見て歓声を上げた。

 書いたのは、停職になった40代の女性教員。子どもたちと一緒に笑い合ったこの日が、結果的に最後に出勤した日となった。

 懲戒免職となった元教諭(34)は4年連続、6年生の担任だった。小学校で最終学年を任されることは評価の表れ。教材研究にも熱心に取り組み、午前6時から出勤する姿も見られた。

 発覚直後の保護者説明会では、怒りや悲しみとともに、「あんな素晴らしい先生方が、どうしてこんなことを」と戸惑う声も少なくなかった。

 教員個人の資質。調査した外部委員会は、「原因」の筆頭にこの言葉を挙げた。信じがたい行為と保護者や子どもたちに見せた姿のギャップにこそ、根の深さが見える。

     ◆

 「『学級王国』の小学校だからこそ。教科担任制の中学校では起こりえない」と指摘する教育関係者もいる。原則1人で全教科を教える小学校の環境が作用した、という見方だ。

 ある小学校教諭は「学級経営の成功を独占できる一方、失敗の責任も1人でかぶらなければならない」とする。そして続けた。「力のある先生ほど暴走してしまう構造だ」

 一方、調査委員会は同校の他の教員に聴取して気づいた点を挙げている。

 「自分のことで手一杯、他のことに干渉したくない、と考えている教員が実に多い」「みんながストレスをためていて、無意識にはけ口を求めていたとの意見もあった」

 教員間のハラスメントは神戸市内の他校でも浮上している。資質向上を掲げるならば、子どもの前に立つという仕事の特性や職場環境、働き方などすべてを検証する必要がある。

     ◆

 「先生のことを救ってくれてありがとう」

 療養中の男性教諭(25)=仮名=は、調査報告書の公表時に児童向けのメッセージを出した。激励の手紙や絵、千羽鶴を贈られたことに触れ、「優しく成長していることに安心しました」とつづった。

 もう一度、子どもたちの前に。その日に向けて、返事を書いているという。

(取材班)

=第2部おわり=

<みんなで考えよう これからの学校>

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2020/3/6

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