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【特集】神戸・東須磨小 教員間暴行

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神戸市教育長・長田淳さん
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神戸市教育長・長田淳さん

 「神戸の教育」をどう見ますか-。市長部局出身の教育長、強い結束を誇った校長会のOB、有識者として関わる研究者に聞いた。(井上 駿)

■教員間暴力、改めて深掘りする

 -着任以来、不祥事が続きました。組織に何があったのですか?

 「市役所で長らく仕事をして、同じ役所である教育委員会に来たわけですが、率直に言って異和感を感じました。女子中学生の自殺を巡って調査メモを隠蔽(いんぺい)するという問題がありました。文書が管理されていない。マスコミや保護者らにもきちんと説明しない。『この仕事は、あの人に任せておいたら大丈夫』という感じだった」

 「市教委の風土として、個人任せで組織力がないことがはっきりしました。東須磨小の問題では、今年2月に外部委員会に報告書をまとめてもらいましたが、それで終わったとは考えていません。改めて有識者に意見を聞いて、原因や背景を深掘りしていくつもりです。それだけ重い出来事ととらえています」

 -再生の策として、ガバナンス(統治)の強化を打ち出しましたが、その趣旨は?

 「誤解されている方も多いですが、ガバナンスはあくまでも市教委事務局内の話。学校をがんじがらめで統制するという意味ではない。学校と事務局は一つの組織ですから、支援をして当たり前。どうも学校と市教委の距離感がある。だから信頼の厚い校長経験者を今春から地区統括官に任命し、学校を巡回してもらう仕組みをつくりました」

 -久元喜造市長のツイッターには教育関係の書き込みも多いです。市長が強権を発動しているとの指摘もありますが。

 「市長は、教育施策に関心が高い一方、教育委員会の独立性を非常に気にしている。改善策については、内外の意見を聞き、私の信条で取り組んでいる。『神戸方式』と呼ばれた人事異動や研修を改めていくのもそう。決して、市長の命で動いているわけではありません」

 -教員の働き方改革は進んでいますか?

 「19年度も時間外労働はあまり減っていませんでした。民間のコンサルタントに入ってもらい、業務を細かく分析して、教員がやるべき仕事とそれ以外を仕分けしたい」

 -神戸の教育への信頼をどうやって取り戻す?

 「コロナ禍で、学校と市教委はいつも以上に連携を密にしています。先生方がよく口にされる『子どもたちのため』は、本当にそうなっているのか、原点に立ち返り、一緒に考えていきたいですね」

【ながた・じゅん】1983年神戸市入庁。人事畑が長く、市長室長、市民参画推進局長などを歴任。教育委員会の職務経験はなく2018年、教育長に就任。女子中学生のいじめ自殺、東須磨小の教員間暴力など相次ぐ不祥事を受け、市教委の組織改革に取り組む。59歳。

2020/6/4

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