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【特集】神戸・東須磨小 教員間暴行

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調査や捜査の主な流れ
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調査や捜査の主な流れ

(1)一部でも気付いていた

(2)全く気付いていなかった

(3)自らも被害を受けていた

(4)その他

 2019年10月下旬、神戸市立東須磨小学校の教員や勤務経験者に1枚の質問用紙が配られた。

 作成したのは、同小の教員間暴行・暴言問題を受けて発足した外部調査委員会。関係者からの聞き取りに備え、(1)と(3)の場合はその被害内容を、(2)の場合は気付けなかった理由などを尋ねた。

 調査委のメンバーは弁護士3人。独立性を保つため、人選は市教育委員会ではなく市長部局の行財政局が担った。3人は年内の報告書提出に向けて精力的に調査を進め、11月中には延べ60人以上からのヒアリングが終了。12月5日には100ページ近い原案を書き上げていた。

 あとは最後の調整をして、同月20日の公表を待つばかりだった。

     ◆

 兵庫県警による捜査も並行して行われた。須磨署が被害届を受理したのは昨年10月11日。同署には全国から電話が相次いでいた。

 「なぜ逮捕しないのか」「早く捜査を」。多い日には10件以上。ただ、逃亡や証拠隠滅の恐れがなければ、たとえ容疑があっても逮捕して身柄を拘束することはできない。

 須磨署幹部は「捜査は粛々と進める」と慎重な口ぶりに徹したが、実は署内に専用の部屋を設け、捜査チームも組んでいた。

 動きを見せたのは、調査委の聞き取りが終盤に入ろうとしていた11月18日。暴行容疑などを視野に、須磨署が加害教員4人の任意聴取に一斉に踏み切った。

 互いのスケジュールを意識したかのような展開。捜査の結論も、調査報告書に前後して出るのでは-。市教委の幹部らはそう予測したが、一つのミスがシナリオを狂わせた。

     ◆

 「開いた口がふさがらない」。報告書提出が予定されていた12月20日、調査委員長の渡辺徹弁護士は、淡々とした口調に失望感をにじませた。

 この日に提出できなかった原因は、市教委による資料の提出漏れだった。新たに加えられたのは、約150項目にも及ぶ加害行為。重複があるとはいえ、既に調査を終えていた約160項目に匹敵する数だった。

 渡辺弁護士は「遅くとも19年度内にはまとめたい」とした。報告書が出れば、次の焦点は加害教員4人の懲戒処分、そして刑事事件として立件できるかどうかに移る。

 「調査と捜査は別」。捜査幹部はそうかわしつつ、続けた。「新たな事実が出てくる可能性がある以上、報告書の結果もきっちり分析したい」

 学校で何があったのか。全容が明らかになるにはまだ時間がかかる。(取材班)

=第1部おわり=

◆第2部は調査報告書の発表を受け、掲載する予定です。

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2020/2/7

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