医療

長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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三野幸治さん 
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三野幸治さん 
兵庫医科大病院内のレストランで提供されている食事。同病院の管理栄養士が健康食の視点で監修した=同大提供
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兵庫医科大病院内のレストランで提供されている食事。同病院の管理栄養士が健康食の視点で監修した=同大提供

 主治医の依頼で、がんと動脈硬化疾患の患者さんの栄養指導をしています。すべての食事は、がんと動脈硬化を防ぐ観点から考えるべきだと思います。がんなどのリスクは食事の工夫で減らせます。ポイントは、①野菜と果物②肥満解消③肉と魚のバランス④腸内環境改善⑤コレステロール値が高ければ卵と大豆製品のバランスを考える-です。

 日本人の成人は、野菜を1日350グラム以上取るのが良いとされています。夕食で取ろうとする人が多いですが、1食だけでは難しいので、2食は野菜をしっかり取るようにしてください。また、腸の疾患や手術を受けた後などで食物繊維を取りすぎない方が良い場合には、野菜ジュースの代用も勧めています。

 肥満の方は、まず体重を減らすことが必要です。炭水化物は抜くのではなく、一定にすることがポイントです。ごはんを毎回はかりで計量して、量を確認、把握した食事にするのがいいでしょう。さらに吸収を遅くするため野菜を先に食べ、よくかんでゆっくり食べるといいです。

 肉と魚を食べる割合は、少なくとも1対1に、できれば1対2がいいですね。魚に含まれるエイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)は、動脈硬化を防ぐ効果があるとされ、健康食品にもなっています。食塩や塩辛いものはなるべく減らすようにしてください。

 腸内環境を整えるには、低脂肪ヨーグルトを朝晩食べるのがお勧めです。腸内を弱酸性にし、悪玉菌を抑えて善玉菌を増やすことができます。近年の研究では、肥満の抑制にも関係があると言われています。オリゴ糖を適時加えると、より効果的でしょう。

 卵は、コレステロール値が高くなければあまり気にしなくてもいいですが、1日1個が目安です。数値の高い人は週に2個くらいに減らし、値を下げる納豆などの大豆製品を増やすのが良いでしょう。60代くらいの患者さんの話ですが、1日平均2個だった卵を減らして大豆製品を増やし大豆製品と卵を2対1にすると、高かった値を劇的に下げられたことがありました。

 ケーキが大好きで間食をやめられない人には「普段はヨーグルトや果物を間食にして、ケーキは週に1回と決めてみては」と提案したこともあります。食事は毎日のことなので、一つでも改善すれば違ってくるはずです。(聞き手・森 信弘、協力・兵庫県予防医学協会)

【みつの・こうじ】1955年、大阪府出身。神戸学院大栄養学部卒。80年から兵庫医科大病院の管理栄養士。2000年1月から同病院臨床栄養部の主任栄養士。宝塚市在住

三野さんが勧める三つの作法

一、野菜は1日350グラム以上、1日1回果物を

一、肉と魚の割合は1対2、少なくとも1対1に

一、低脂肪ヨーグルトを朝晩食べる

日本人の野菜摂取量

 国民健康・栄養調査(2014年)では、成人で1日平均292グラム。厚生労働省は、健康づくりの計画「第2次健康日本21」で適量のカリウム、ビタミンC、食物繊維などを取るため、1日350グラムを目標に掲げている。

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