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長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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南祥一郎さん
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南祥一郎さん
【日焼け止めの効果】炎症で肌が赤くなる紫外線(UVB)を防ぐ効果の指標が「SPF」。SPFに続く数字に「20」を掛けると、効果の持続時間が分かる。例えば「SPF30」なら600分。肌を黒くする紫外線(UVA)を防ぐ効果の指標が「PA」。「PA+」「PA++」などと表記され、「+」が多いほど高い効果が期待される。※南さんへの取材に基づく 
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【日焼け止めの効果】炎症で肌が赤くなる紫外線(UVB)を防ぐ効果の指標が「SPF」。SPFに続く数字に「20」を掛けると、効果の持続時間が分かる。例えば「SPF30」なら600分。肌を黒くする紫外線(UVA)を防ぐ効果の指標が「PA」。「PA+」「PA++」などと表記され、「+」が多いほど高い効果が期待される。※南さんへの取材に基づく 

 皮膚は年齢とともに変化するため、若々しさを保つには皮膚をいたわることも大切です。荒れた皮膚やシミ、しわの状態によっては、実際の年齢より年上に感じられてしまうこともあります。

 皮膚の老化には、加齢に伴う「自然老化」と、紫外線による「光老化」の2種類があります。

 このうち、自然老化は皮膚が乾燥したり、弱くなったりする変化です。年齢を重ねると、水分を蓄えて肌を保湿する「セラミド」と呼ばれる脂質や皮脂が減っていくため、皮膚の表面が乾燥してバリアー機能が低下します。空気が乾く冬場は皮膚も乾燥しやすく、水仕事などをすればさらに乾燥します。この場合、病院で処方される塗り薬や市販のハンドクリームで保湿すれば症状は良くなります。

 一方、光老化が大きく関係するのが、シミやしわです。紫外線に長時間さらされると皮膚の色(メラニン)を作る色素細胞が増えてシミができるほか、肌に張りを生む「膠原線維(こうげんせんい)」も変化し、しわが生じると考えられています。自然老化でもしわはできますが、顔や首など紫外線がよく当たる部位に生じる深いしわは、光老化によるものです。

 人は屋外で過ごす時間が長い18歳までに多くの紫外線を浴びると言われています。シミやしわは一度できるとなくすのは難しく、若い頃からの予防が大切です。帽子や衣服に加え、日焼け止めも忘れずに使いましょう。曇りの日でも晴天時の50%程度の紫外線があることも覚えておきましょう。

 紫外線は発がんに関与することも分かっています。紫外線で皮膚細胞のDNAに傷ができると異常な細胞が生じ、その中からがん細胞になるものがでてきます。特に顔や手の甲など日光がよく当たる箇所にできやすく、皮膚がんを抑える意味でも紫外線を避けることは重要です。

 もちろん、皮膚がんの原因は紫外線だけではありません。紫外線が関係しない皮膚がんは全身のどこにでもできますが、肌の大部分は自分で確認できるため、自ら発見することが可能と言えます。皮膚がんは種類が多く、一言で全ての特徴を伝えることはできませんが、「ほくろのがん」と言われ一見ほくろのように見えるものもあります。早期発見、早期治療はがん診療の基本です。気になる症状があれば、まずは皮膚科を受診しましょう。(聞き手・田中陽一、協力・兵庫県予防医学協会)

【みなみ・しょういちろう】1959年、熊本市生まれ。兵庫医科大卒業。同大皮膚科の助手や講師、米国ハワイ大病理学クイーンズメディカルセンター病理部研究員などを経て、2008年から市立伊丹病院皮膚科部長を務める。

南さんが勧める三つの作法

一、皮膚が乾燥しないよう保湿をする

一、皮膚の老化、発がん予防のため紫外線を避ける

一、時には自分の皮膚をチェックする

市立伊丹病院版 「ほくろのがん」のチェック法

  ほ…………放っておけない
  く…………黒い
  ろ…………6ミリ以上の
  の…………濃淡がある
  が(ん)…形の変なもの

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