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長寿の作法
医療や福祉現場で活躍する人々が、健康寿命を延ばす工夫を紹介します。
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大腸がんの内視鏡検査で使う医療機器=神戸市灘区森後町2、池原クリニック
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大腸がんの内視鏡検査で使う医療機器=神戸市灘区森後町2、池原クリニック
大腸がんの内視鏡検査で使う医療機器=神戸市灘区森後町2、池原クリニック
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大腸がんの内視鏡検査で使う医療機器=神戸市灘区森後町2、池原クリニック

 日本人に多い大腸がん。日本対がん協会によると、2017年の部位別がん死亡数で、女性は大腸がんがトップ、男性は肺がん、胃がんに次いで3番手でした。大腸がんにはポリープが関係しており、早期に見つけて切除することが、がん予防のためにも重要です。

 ポリープは加齢とともにできやすくなるともいわれています。そのため、早期発見に心掛けてほしいのが検査。便潜血反応(検便)と内視鏡検査があり、進行大腸がんの約7割は検便で発見できるといわれています。16年の調査では、兵庫県は検便実施率が40%程度。全国平均をやや下回っています。

 大腸がんの中でも直腸部分やS状結腸は自覚症状が分かりやすく、出口にも近いため検便で発見しやすいです。逆に大腸の入り口部分は症状に気付きにくく、腫瘍が大きくなったり、転移したりしてから分かることが多いです。そのため、内視鏡検査で奥まで見ることも大切です。

 ポリープが見つかれば全て切除します。当院では2センチ未満なら内視鏡で、それ以上であれば、ほかの病院に入院して治療方法を選択します。また、大きさ以外にポリープの形や色調によっては外科的手術を判断することもあります。

 内視鏡検査で使う機器は年々進化し、一昔前と比べると管も細くなっています。麻酔も使用でき、できるだけ患者さんの負担が減るように取り組んでいます。しかし、「内視鏡は心配だ」という方もいます。まずは気軽に便の検査から始めてみましょう。検査料も神戸市では1回500円と比較的、ローコストです。

 「どれぐらいの頻度で検査をすればよいか」と疑問に思う方もいるでしょう。検査をして異常がなく自覚症状がない場合は、毎年の検便を受けるか、もしくは3年に1度、内視鏡検査を受けるかのどちらかで構いません。

 予防に向けて大腸の検査とともに取り組んでもらいたいのが、食生活の改善です。ポリープの発現には、高脂肪食やアルコール、喫煙も大きな影響を与えます。肥満の方の場合はポリープができやすい傾向にあるというデータもあります。

 しかし、全く脂質を取らないというのはよくありませんし、大腸がんにかからない食事というのは難しいです。バランスの良い食事と適切な運動を心掛け、「過度な分を適正に戻す」ということを少しでも頭に置いて過ごしましょう。(聞き手・篠原拓真、協力・兵庫県予防医学協会)

【いけはら・のぶなお】1970年、神戸市灘区生まれ。大阪医科大医学部卒。神戸大医学部に入局。秋田赤十字病院や昭和大横浜市北部病院消化器センター、神戸大大学院医学研究科特命講師などを経て、2014年から現職。

池原さんが勧める三つの作法

一、検便や内視鏡による検査で早期発見

一、異常がなくても定期的に検査を受ける

一、食事は「過度な分を適正に」を心掛ける

大腸内視鏡検査

 先端にカメラの付いた細い管(内視鏡)を肛門から挿入し、大腸内の様子をテレビ画面で観察する。内視鏡で切除作業もできる。下剤などで腸管内をきれいにしてから検査する。

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