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 兵庫県警の男性元警察官が2014年に中皮腫で死亡したのは、阪神・淡路大震災直後、被災地での救護・警戒活動中にアスベスト(石綿)を吸引したのが原因だとして、地方公務員災害補償基金兵庫県支部が民間の労災に当たる公務災害と認定したことが26日、神戸新聞社の取材で分かった。被災地では建物の倒壊や解体で石綿が飛散していたとされ、元警察官は約18年を経て発症したとみられ、認定は申請から4年を要した。県警で震災関連の殉職者は5人となった。(28面に関連記事)

 中皮腫患者らを支援する「中皮腫・じん肺・アスベストセンター」(東京)の永倉冬史事務局長(64)によると、警察官が阪神・淡路や東日本大震災の復旧・復興業務を原因として石綿疾患にかかり、公務災害と認定された事例が明らかになるのは全国初という。

 遺族や同基金の関係者らによると、元警察官は1995年の震災時、神戸市内の警察署に勤務。発生直後から約1カ月間、長田署に派遣され、がれきが広がる被災地を昼夜交代で巡回し、被災者の救護や犯罪警戒に当たったという。

 元警察官は02年まで勤務し、定年退職後の14年1月、石綿の吸引が発症原因とされる「悪性胸膜中皮腫」と診断された。闘病中の同年4月、本人が「震災時の警察活動しか石綿を吸い込む場面はなかった」などとして公務災害を申請。同年9月に72歳で死亡したが、今年3月19日に認定された。

 阪神・淡路に伴う公務災害を巡っては、明石市職員としてがれき収集などに従事し、13年10月に中皮腫で死亡した男性=当時(49)=の遺族が1月、認定を求めて神戸地裁に提訴した。

 県警によると、震災直後は関連団体などからマスクの提供を受けて警察官に配るなどしたが、石綿への効果や配布、着用数について詳細な記録はないという。

 震災に絡む県警の殉職は、公務中だった警察官と職員が倒壊した交番、警察署の下敷きになり死亡。その後、2人の警察官が震災業務に絡む過労などで死亡、いずれも公務災害と認定されている。

2018/4/27

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