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ボーカル&三線の中川敬さん
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ボーカル&三線の中川敬さん
1995年6月に神戸市長田区の公園で行ったライブ(いずれもソウル・フラワー・ユニオン提供)
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1995年6月に神戸市長田区の公園で行ったライブ(いずれもソウル・フラワー・ユニオン提供)
リーダーの伊丹英子さん
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リーダーの伊丹英子さん

 阪神・淡路大震災から間もない時期に、避難所や公園で被災者を元気づけるライブを重ねた楽団「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」が17日、神戸市長田区のJR新長田駅南の追悼行事に初めて出演する。三線(さんしん)やチンドン太鼓を使ったライブは震災後の1年で約100回を数え、同区の公園での演奏が被災地に思いをはせた曲「満月の夕(ゆうべ)」を自作する原点になった。17日は同曲や24年前に何度も歌った民謡などを披露する。(田中宏樹)

 同楽団は震災後、ロックバンド「ソウル・フラワー・ユニオン」が別動楽団として結成。1995年2月10日に同市灘区の避難所で開いたライブを皮切りに、大阪から被災地へ通った。

 避難所では高齢者が口ずさめる戦前のはやり歌、沖縄やアイヌの民謡、朝鮮民謡の「アリラン」などを奏でた。メガホンや拡声器をマイクの代わりに使い、演奏後は被災者に「ありがとう」「毎日来てよ」と喜ばれたという。

 ボーカル&三線の中川敬(たかし)さん(52)には忘れられない光景がある。同年2月14日夜、テントが立ち並ぶ同市長田区の公園で被災者とたき火を囲んだ。粉雪が舞う中、真っ暗な空を見上げて皆が口々につぶやいた。「満月を見るのが怖いな」。この日は震災前夜の満月から、月の満ち欠けがほぼ一巡していた。

 翌日、被災地での思いを歌詞にしたためた「満月の夕」を書き上げた。「星が降る満月が笑う 焼けあとを包むようにおどす風」「ヤサホーヤ 焚火(たきび)を囲む吐く息の白さが踊る 解き放ていのちで笑え満月の夕」。曲は他のアーティストにもカバーされ、歌い継がれている。

 楽団はその後も活動を続け、2004年ごろまで「1・17」に神戸市中央区でライブを披露。東日本大震災の被災地でも演奏した。

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 今回、リーダーの伊丹英子さん(56)が「1月17日に私たちが演奏することで、当時の住民やボランティアが集まれるきっかけになるのでは」と考え、同楽団としては約3年半ぶりのライブを決めた。

 当日はメンバー8人が参加予定で、中川さんは「震災後の神戸や長田で音楽の力を再認識させられ、育ててもらった。懐かしい人たちに再会できるとうれしい」と演奏を心待ちにする。

 ライブは午後3時から。無料。追悼行事「1・17KOBEに灯(あか)りをinながた」では和太鼓演奏や炊き出しなどもある。

 実行委員会TEL078・574・2408

2019/1/15

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