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24年前を振り返る(左から)岩沢茂幸さん、岡本啓さん、志岐秀信さん=大阪市阿倍野区、奥村組
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24年前を振り返る(左から)岩沢茂幸さん、岡本啓さん、志岐秀信さん=大阪市阿倍野区、奥村組
地震で倒壊した六甲道駅=1995年1月17日
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地震で倒壊した六甲道駅=1995年1月17日
六甲道駅の復旧を描いたドラマに出演する井浦新さん(左)と野村周平さん(関西テレビ提供)
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六甲道駅の復旧を描いたドラマに出演する井浦新さん(左)と野村周平さん(関西テレビ提供)
崩壊したJR六甲道駅。懸命の復旧工事が続いた=1995年1月25日
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崩壊したJR六甲道駅。懸命の復旧工事が続いた=1995年1月25日

 阪神・淡路大震災で線路とともに駅舎が倒壊したJR六甲道駅(神戸市灘区)。神戸線が寸断され、本格再建は2年を要するとみられたが、壊れなかった床と梁をジャッキで持ち上げる工法で74日後に再開させた。その復旧に従事した人たちを描いた関西テレビ制作のドラマが15日夜、全国放送される。「何としても大動脈をつなぐんだ」。使命感を胸に不眠不休の作業を続けた当時の担当者が24年前を振り返った。

 1995年1月17日の震災で同線のほか、並行する阪神本線や阪急神戸線も大きな被害を受け、東西の鉄路は寸断された。

 六甲道駅の被害はひどく、高さ10メートルの高架が約2キロにわたって倒壊。復旧工事にはゼネコン各社から人手が集められ、ピーク時には2千人以上に及んだ。大破した駅舎を含む難所約200メートルの区間を請け負ったのが奥村組(大阪市)だ。

 震災2日後に先陣で到着した当時の工事主任岩沢茂幸さん(59)は「駅が地中にめり込んだのかと思った」そうだ。工事責任者の岡本啓さん(69)は状況把握のため山側と海側を何度も往復したが「全く状況が理解できなかった」。

 余震が続く中、がれきなどを撤去。各店の盗犯対策にも神経を使った。骨組みが見通せたのは2月に入ってからだった。

 仮線路を敷いて駅を新設すれば最低2年はかかるが、JR西日本からは少しでも早い開通を求められた。幸い、線路を載せる床や梁が使える状態で残っており、元の高さまでジャッキアップする工法を採用した。

 梁1本は長さ約30メートル、重さ約1300トン。16台のジャッキを使い数センチ単位で上げた。工務主任の志岐秀信さん(64)は「均等に上げるのに細心の注意を払った。トンネルなどで困難な工事はあったが、常識外の作業だった」と明かす。損傷した高架は鉄筋を増やすなどして補強。3月31日、国の開業前検査をパスした。

 4月1日早朝、始発列車がホームに入った。住吉-灘間が開通、神戸線がつながった。「目に焼き付けたい」と前夜から現場に居残った岡本さん。「ここからが復興や」と思った。駅ビルを見上げると早期復旧に感謝する手書きの横断幕が掲げられていた。

 神戸方面に向かう時、岡本さんは今もあえて六甲道駅で下車する。コンコースやホームなどを眺め、「大丈夫やな。元気でやっとるな」と語り掛けるそうだ。

 関西テレビ60周年特別ドラマ「BRIDGE はじまりは1995.1.17神戸」は15日午後9時から放送。岡本さんをモデルにした工事所長を俳優の井浦新さんが演じるほか、野村周平さん(神戸市出身)、葵わかなさん、椎名桔平さんらが出演する。

(竹本拓也)

2019/1/13

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