阪神・淡路大震災から24年となる来年1月17日の前後に、市民団体などが兵庫県内で開催する追悼行事は18日現在で、前年実績とほぼ同じ53件(3件減)であることが、民間団体「市民による追悼行事を考える会」(神戸市中央区)の調査で分かった。西日本豪雨や台風21号、北海道の地震など今年相次いだ災害の犠牲者追悼も合わせて行う地域が多いのが特徴という。
同会は行政による阪神・淡路の追悼行事の中止が相次いだ1998年に、市民主体の継続を呼び掛けて発足。毎年、県内の約2700の団体・法人・学校にアンケートを実施し、追悼行事数をまとめている。
53件の追悼行事(一部実施済み)の内容は震災24年に合わせた集いやウオーク、コンサートなど。うち12件は東日本大震災や熊本地震、西日本豪雨などの被災地との連携事業で、被災者を招いて防災対策の在り方などを討論するシンポジウムなどが予定されている。
一方、黙とうや避難訓練などの行事を実施する公私立の小中高校や特別支援学校、外国人学校、幼稚園は計1446カ所あり、前年から3カ所減。
ほかに、黙とうを呼び掛ける商店街など商業施設が304カ所(前年実績比7増)▽汽笛を鳴らす船舶19隻(同11増)▽鐘を突く寺院や教会87カ所(同13増)▽大学の追悼行事2件(前年実績と同じ)-だった。
同会の計盛哲夫世話人は「今年は特に災害を身をもって体験した人も多いはず。一人でも多くの人に参加してもらい、阪神・淡路や各地の犠牲者に祈りをささげてもらえれば」と話している。(前川茂之)