連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

記事特集

  • 印刷
倒壊した山陽新幹線の高架橋=1995年1月24日、尼崎市内
拡大
倒壊した山陽新幹線の高架橋=1995年1月24日、尼崎市内

 JR西日本が阪神・淡路大震災を受けて進めてきた耐震補強対策が、2019年度でおおむね完了する。これにより、大阪府北部地震などを踏まえたさらなる対策に着手。新たに約2400億円を投じて対象路線や構造物を拡大する計画で、42年度の完了を見込んでいる。(田中真治)

 阪神・淡路大震災では、高架橋の柱が約1200本損傷。新幹線の新大阪-西明石間の8カ所で落橋し、神戸線の六甲道駅など4駅が損壊した。新幹線は運転前だったが、在来線は56車両が脱線。運転再開まで新幹線は81日、神戸線は74日を要した。

 耐震対策としては、鉄筋コンクリートの高架橋柱のうち、危険性の高い約4万本を鋼板で覆うなどして補強。落橋防止のため、橋桁を受ける部分の拡幅などを行った。

 新幹線の橋脚も1800基を対象に補強。河川の橋など管理者との協議が必要な約2割を残しているが、協議がまとまり次第、整備できるという。

 在来線の駅の耐震化は、1日平均1万人以上の利用があり、折り返し設備や他路線と接続がある35駅が対象で、兵庫県内は4駅。最後の横川駅(広島市)が、19年度で完了する予定だ。

 東日本大震災後の12年からは、南海トラフを震源とする3連動地震に備えて、岡山・広島など対象エリアを拡大。タイプの異なる高架橋柱や在来線の橋脚、駅舎など構造物の対象も広げた。全体で約5割の工事を終えたという。

 加えて19年からは、神戸線や宝塚線など近畿の主要路線で、補強対象の数をさらに増やす。工事費の総額は約3400億円に上る。

 土木課の荒巻智担当課長は「阪神・淡路の被害を考えると、構造物の崩壊は絶対に避けなくてはいけない。対策に終わりはない」と力を込める。

 新幹線については、11年から新大阪-姫路間で、「逸脱防止ガード」を線路に整備。脱線しても対向列車に衝突させない減災対策で、15年に完了した。姫路-博多間の一部約285キロも29年度までに整備する計画だが、完了は約1割で、早期化を目指す。

 ソフト面では19年から、「早期地震検知警報システム」に防災科学技術研究所の地震観測データを導入し運用。新幹線で最大約10秒の検知時間短縮を見込む。また、大阪府北部地震を教訓に、車両位置などの情報を乗務員と指令所が共有できるアプリを採用し、運転再開手続きを迅速化。乗客の降車・誘導マニュアルも作成、配布している。

2020/1/12

天気(7月13日)

  • 24℃
  • 21℃
  • 70%

  • 23℃
  • 19℃
  • 70%

  • 24℃
  • 22℃
  • 70%

  • 22℃
  • 20℃
  • 80%

お知らせ