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動物のイラストを示して、子どもたちに災害時の行動を教える青井陽さん(右から2人目)ら環境防災科の生徒たち=神戸市中央区東川崎町1
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動物のイラストを示して、子どもたちに災害時の行動を教える青井陽さん(右から2人目)ら環境防災科の生徒たち=神戸市中央区東川崎町1

 阪神・淡路大震災を直接知らない舞子高校環境防災科の生徒たち。地域での交流を通して、被災地としての神戸も探っている。その取り組みの一つが、震災で甚大な被害を受けた神戸市長田区のまち歩き。2年生になると、全員がこの街を歩く。

 「この道は震災前はもっと狭かったんやで」。長田のまち歩きで、区画整理で広げられた商店街の道を住民に教えてもらった。3年の田中大輝さん(18)は「震災、火災の名残はもちろん、復興やまちづくりの裏側にあるさまざまな思いにも気付いた」と振り返る。

 「新たな課題も見えた」と田中さん。ケミカルシューズ産業が盛んな長田は、地元中小企業の被害も深刻だった。「被災するのは人だけじゃない。地域が持つ技術や文化が失われたら-」。そう気付き、「全国の地場産業に関わる人たちにも、備えの大切さを伝えていきたい」と話す。

 「英語を勉強しなければ」と焦る生徒もいる。2年生の東遥平さん(17)は昨年12月、同科が毎年続けるネパール研修に初めて参加した。インフラ整備さえままならない発展途上国の現状を目の当たりにした。「僕が今知っていることを伝えるためには語学力が必要だった。日本の震災や防災は、外国人に知ってもらえるようにならないと」と視野を広げて帰ってきた。

 同じ昨年末の神戸。中央区での親子向け防災イベントには、同科3年の女子生徒がいた。青井陽さん(18)は、小さな子どもと母親にクイズ形式で掛け合う。「地震のときは?」「頭を守ろう」。体で覚えてもらおうと、イラストとジェスチャーを使って呼び掛けた。

 青井さんは東日本大震災の被害を学ぶ過程で、「他の世代と比べ、30代女性の死亡率が高い」という事実を知った。子育て世代の母親が、子どもを守ろうとして亡くなると聞き、人ごとではない気がした。

 「これまでに出会ったお母さんたちは、幼い頃に阪神・淡路大震災を経験している人が多かった。子どもを守るすべを真剣に求めている」と感じる。自分もいつか同じ立場に立つという思いから、母親らの気持ちに応えたいと考えた。

 学校での授業だけでなく、防災の催しや校外学習で地域と関わる。生徒は、その中での学びを全国に、海外へ、そして神戸にも改めて伝えようとしている。(勝浦美香)

2018/1/15

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