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遺影を手に岡西久人さんの思い出を語る兄の明彦さん=宍粟市一宮町
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遺影を手に岡西久人さんの思い出を語る兄の明彦さん=宍粟市一宮町

 倒壊した兵庫署では当直で1階会計課にいた職員岡西久人(ひさと)さん=当時(31)=が亡くなった。兄の明彦さん(62)=宍粟市一宮町=は今も自宅仏壇の遺影に「心残りはたくさんあるやろうけど、息子のことは心配するな」と語りかける。

 久人さんは3人兄弟の末っ子。あの日朝、明彦さんは妻から庁舎倒壊の一報を受けて会社から自宅に駆け戻った。「まさか警察署が…」。夜遅く、自宅に運ばれてきた弟は顔に傷一つなく、眠っているようだった。署で受付勤務を終了後、残務整理をしている際に下敷きとなり、即死状態だったと聞かされた。

 「正月に兄弟3人が会うと必ず口論。久人は自分の意見を言いながらも穏便にまとめたな」。2人の兄の妻や子どもも大切にする優しい性格だった。

 人に尽くす公務員を目指し、警察職員の仕事に誇りを持っていたという久人さん。兵庫署で一緒に勤務していた葺合署員広滝奈奈さん(50)は「私が警察学校時代に知り合い、目が合うたびニコニコして皆から慕われていた。厳しい訓練や多忙の中、顔を見るだけで安心できた」と懐かしむ。

 発生当時、同じ当直業務に当たった署員らは四十九日に合わせて自宅を訪ねた。4歳だった久人さんの長男から「お父さんはいつ帰ってくるの」という言葉が胸に刺さった。

 妻と長男は九州に移り、27歳になった長男はIT関係の仕事をしているという。

 明彦さんは「長男は父親に似て明るく気遣いのできる子。家族を持って父親になったときには久人の思い出話をしてやりたい」と話した。(石川 翠、小森有喜)

2018/1/16

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