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遺族を代表し、亡くした次男への思いを語る崔敏夫さん=17日午前5時53分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・斎藤雅志)
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遺族を代表し、亡くした次男への思いを語る崔敏夫さん=17日午前5時53分、神戸市中央区加納町6、東遊園地(撮影・斎藤雅志)
犠牲者の名前が刻まれた石碑。遺族らが花を手向け手を合わせる=17日午前5時37分、西宮市奥畑(撮影・後藤亮平)
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犠牲者の名前が刻まれた石碑。遺族らが花を手向け手を合わせる=17日午前5時37分、西宮市奥畑(撮影・後藤亮平)
流れる灯籠に向かって手を合わせる遺族ら=17日午前5時44分、淡路市小倉(撮影・内田世紀)
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流れる灯籠に向かって手を合わせる遺族ら=17日午前5時44分、淡路市小倉(撮影・内田世紀)

 震災から23年。実感が湧かず昨日のようです。夢であってほしい。1月17日が近づくと、憂うつな日々が続きます。

 ドーンという大音響とともに、下からの大きな突き上げ、横揺れが激しくて立ち上がれませんでした。タンスの上から物が落ちてきましたが、2階で寝ていた私と妻、三男は無事でした。1階で寝ていた次男の秀光を呼び続けましたが、返事がありません。ベランダに出てびっくりしました。1階がつぶれて道をふさいでいました。

 兄弟や友達とがれきを取り除き、数時間後にやっと次男のそばに行けました。顔を見た瞬間、こらえきれずにとめどなく涙が流れ落ちました。次男を亡くし、家を焼かれ、全財産を失い、ゼロからではなくマイナスからの出発はつらいものでした。

 悔やんでも悔やみきれない一言があります。成人式で東京から帰ってきた次男は16日に戻る予定でした。風邪気味だったため私が「つらかったら17日に帰ったら」と言うと、次男は従いました。その16日夜に「アボジ(父)風呂に行こう」と誘われました。今まで一度もなかったことです。運命を感じます。

 銭湯で背中を流し合い、大学生活や先生になりたいことなど話は尽きませんでした。数時間後に亡くなるとは誰が思ったでしょうか。一番悔しい思いをしているのは次男でしょう。責任を感じます。

 悲しみを乗り越え、明るく安心して住みよいまちづくりを目指すことが私の務めであり、息子のためでもあります。自治会の会長になり、交流を深める焼き肉祭りや防災訓練を行いました。絆ができるといざというときに大きな力になるでしょう。

 参加している語り部では多くの出会いがありました。「死んだのは崔さんのせいじゃない」など、励ましや温かい言葉に勇気をもらいました。震災を体験し「命、愛、絆」の言葉を大切にしています。次男の分まで頑張ることが私に与えられた使命です。「アボジ頑張っているな」と次男の一言が聞きたいです。(要旨)

2018/1/17

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