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【特集】ニュース解く説く TOKTOK

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 政府は20日、過去最大となる約102兆円の2020年度当初予算案を閣議決定しました。東京五輪・パラリンピックが開かれる来年の4月以降、国が1年間の活動で使うお金の見積もりです。全国規模で取り組む施策や地方自治体の運営を支える配分も盛り込まれており、都道府県や市町村はこれらを踏まえ予算づくりを本格化させます。「街の家計」にも例えられる自治体予算はどのように決まるのでしょうか。(井関 徹)

■国の借金1千兆円 毎年膨らむ省庁の要求

 国の予算づくりは前年の夏ごろから始まります。

 各省庁が次年度に行いたい施策の費用を8月末までに見積もり、財務省に求めます。その中身を年末までにチェックし、政府として予算案をまとめて年明けの通常国会に提出。次年度に入る前の3月中の成立を目指します。これが「当初予算」で、年度途中に急な災害対応の費用などを「補正予算」で追加することもあります。

 財務省は毎年7月ごろ、各省庁が予算を要求する際のルール「概算要求基準」を決定。今年は公共事業などの要求額を前年度の当初予算より1割減らすよう求めました。

 かつては、もっと厳格な上限(シーリング)を決めていました。しかし、第2次安倍政権以降、考え方が変わっています。一律で経費の1割を減らす一方で、時代に応じた新しい施策には削減額の3倍まで回せることになりました。結果的に膨らみ続け、各省庁の要求総額は6年連続で100兆円を超えました。

 このため、国の予算は3割以上を借金に頼っており、借金残高は1千兆円を超えています。

■国の予算は地方にどう関係?

 都道府県や市町村の予算づくりは首長に権限がありますが、大半の自治体は独自の収入(歳入)だけで運営することが難しく、国の財源に頼っています。

 兵庫県内41市町を一つの固まりとして収入源を見た場合、18年度は、住民や企業から徴収して自主財源となる「地方税」の割合が38%でした。税収額は景気の動向や企業収益の状況などによって増減します。

 これに対し、どの街でも住民が一定水準の行政サービスを受けられるよう、税収の少ない自治体に国が配る「地方交付税」と、特定の事業に使い道を限って支援する「国庫支出金」は合わせて33%。少なくとも収入の3分の1を国から受けています。

 都道府県や市町村は毎年、各省庁が次年度の予算要求を出す前から、首長らが上京するなどして提案活動を繰り広げます。地方を活性化する施策や、自治体の運営に必要な地方交付税の手厚い配分などを求めるためです。

 国は予算づくりと並行し、全国の自治体の収支を見積もります。税収などでは足りない不足分を地方交付税で補う「地方財政対策」を政府の当初予算案と同時期に提示。続いて地方財政の指針となる「地方財政計画」を2月に公表し、自治体の運営をコントロールしています。

■限られた自由度 ポイントは

 国予算と絡み合って編成される自治体の予算。限られた自由度の中で、どのようなお金の使い方をするのか。知恵の見せどころです。

 兵庫県は10月下旬、県版の概算要求基準に当たる「予算編成方針」を庁内の各部局に通知。次年度に力を入れるテーマや新規事業枠を示す一方、施策の見直しや経費の削減を促します。

 議会からの提案や県内市町の要望も踏まえ、1月中旬から知事による査定が始まります。断続的に約2週間続き、他府県と比べても長期におよぶ協議の末、当初予算案をまとめます。

 最近の県予算では、介護や高齢者医療など社会保障関係費が依然大きく、自然災害の多発を受けた防災・減災にも力点を置いています。人口減を見据えた地域の活性化も待ったなしの課題です。

 自治体では、20年度の予算づくりが大詰めを迎えます。住民の目線で税金の使い方をチェックすることも大切です。

2019/12/22

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