連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

【特集】ニュース解く説く TOKTOK

  • 印刷
神戸新聞NEXT
拡大
神戸新聞NEXT

 新型コロナウイルス感染の猛威は、国内スポーツの主要団体競技にも波及しています。兵庫県関係では、サッカーJリーグ1部(J1)ヴィッセル神戸が2月下旬を最後に試合から遠ざかり、プロ野球の阪神タイガースは開幕すらできていません。ラグビーやバスケットボールは全日程を消化しないまま打ち切られました。歓声なき春を送るスポーツ界の現状をまとめました。(有島弘記)

■プロ野球やJリーグ 日程白紙のまま 

 正月の天皇杯全日本選手権決勝でクラブ初タイトルとなる優勝を飾ったJ1神戸。2月23日にリーグ開幕戦を迎えましたが、Jリーグは同25日、政府の専門家会議による「これから1~2週間が急速な拡大か終息かの瀬戸際だ」との指摘を受け、3月15日までに予定した公式戦全試合の延期を決めました。

 その後も国内の感染拡大は収まらず、3月30日には神戸の元日本代表DF酒井高徳選手(29)がJリーグ選手として初めて感染が判明。チーム関係者2人にも広がりました。

 Jリーグはこの間、プロ野球の日本野球機構(NPB)と「新型コロナウイルス対策連絡会議」を設置し、試合実施に向けた感染予防策などを話し合いましたが、4月3日の同会議で専門家が「スポーツ文化を守る段階は超えた。社会的責任を果たさないといけない」と危機感を表明。JリーグはJ1の5月9日再スタートを断念し、日程を白紙に戻しました。

 プロ野球も当初の3月20日開幕から順延を繰り返し、セ、パ両リーグの交流戦は中止に。それでも各球団はチーム全体の練習を回避する一方、Jリーグと違い、選手個々が球場に通って練習しています。政府の緊急事態宣言の期限が5月末に延びましたが、早期の開幕を目指しています。

 サッカー女子のINAC神戸レオネッサなどが加盟するプレナスなでしこリーグは、7月以降の開幕を発表。5月24日に初日を予定した大相撲夏場所は、八百長問題で揺れた2011年春場所以来の中止が決まっています。

■ラグビー、バスケはシーズン打ち切りも

 ラグビーのトップリーグ(TL)は3月23日、シーズンの日程を半分以上残しながら、打ち切りを発表しました。6戦全勝としていた神戸製鋼コベルコスティーラーズは2連覇の目標を絶たれ、日本選手権も中止に。世界的プレーヤーのダン・カーター選手(38)は母国ニュージーランドに戻ったまま、契約満了での退団が濃厚です。

 シーズン打ち止めは、バスケットボール男子Bリーグも。3月27日、全試合の中止を決め、1部(B1)復帰を目指した2部(B2)西宮ストークスは中地区2位、全体で5位となり、上位2枠の昇格を逃しました。谷直樹主将は「不完全燃焼でやるせない」と告白しています。

 兵庫の3クラブが所属するバレーボールのVリーグ1部(V1)女子は2月までに全日程を消化。JTマーヴェラスが2度目の優勝を飾りましたが、春の全日本選手権などが中止となりました。

■収入確保に不安 経営に大打撃

 リーグ戦の成立を目指すJリーグ、プロ野球は公式戦を開けるようになっても、感染拡大防止のため、「無観客」での開催を視野に入れています。チケット販売はクラブ収入の柱の一つであり、経営悪化は避けられません。

 また、スポンサー収入もクラブ経営を大きく左右します。1990年代のバブル崩壊、2008年のリーマン・ショックでは、企業の1部門だった実業団を中心に「経営の合理化」を理由に廃部が相次ぎました。時代は変わり、運営資金を企業1社に頼らないクラブが増えましたが、コロナ禍で経営不振のスポンサーは多く、収入の確保は先が見通せません。

 スポーツ界は未曽有の事態を乗り越えられるか。融資制度を設けたJリーグをはじめ、各競技団体はクラブ存続に向けて知恵を絞っています。

2020/5/10

天気(7月9日)

  • 26℃
  • 23℃
  • 60%

  • 31℃
  • 22℃
  • 60%

  • 28℃
  • 23℃
  • 80%

  • 27℃
  • 24℃
  • 70%

お知らせ