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【特集】ニュース解く説く TOKTOK

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船津昌己氏
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 来年1月の大学入試は、30年間続いた大学入試センター試験に代わり、第1回の「大学入学共通テスト」が実施されます。改革の目玉とされた英語民間試験と記述式問題が見送られ、従来のセンター試験との違いが分かりにくくなりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響も懸念されます。大学受験はどのように変わるのでしょうか。(太中麻美)

■読み取る力重視

 共通テストは、英語民間試験や記述式問題が導入されず、従来と同じマークシート方式ですが、問題はセンター試験とは大きく違うようです。大手予備校「河合塾」が、文部科学省の試行調査を基に作成した模擬試験の内容を見ると、複数の文章や図を読み取って答える問題が目立ちます。

 英語では、歴史上の人物に関する資料を読んで年表を完成させる▽数学では、複数のグラフから正しいデータを読み取る▽国語では、無形文化遺産を論じた文章と保護条約の条文から、関連性を考えさせる-などの問題が出ています。

 同予備校の担当者は「問題を読む分量が明らかに増えている。受験生には、読解の速度を上げ、時間を意識しながら解くことを呼び掛けたい」と話します。

 英語は、リーディングとリスニングの配点が、従来の200点と50点から、各100点に変更されます。

 新型コロナウイルスの影響もありそうです。休校による学習遅れに対応し、文科省は、共通テストの日程も変更。1月16、17日に加え、学習遅れがあると認められた場合に選べる「第2日程」を同30、31日に設けました。感染症などで第2日程が受験できなかった人向けの特例追試験も、2月13、14日に実施します。

■高校教育の質高める狙い

 大学入試の変更の狙いは何なのでしょうか。

 新テストの原点となる共通一次試験が導入されたのは1979年。それ以前、国公立大学は、個別に試験を行っていましたが、高度経済成長を経て受験競争が激化する中で、高校の学習内容を超えた難問、奇問を出題して受験生を選別する大学も目立ちました。

 共通一次の大きな狙いは、そうした入試の流れに歯止めをかけ、受験生の高校での基礎的な学習達成度を評価することでした。

 90年には、一律5教科から、受験教科や科目を自由に設定できるようにし、私立大も参加できるセンター試験に衣替えされました。

 一方、今回の大学入試改革の目的を、文科省は「大学入学時点で求められる資質・能力を明確に示し、高校教育の質的改善を図る」こととしました。

 グローバル化が進展し、社会構造の変化が加速する中、入試を変えることで高校教育の質を高め、それによって大学教育の質も高めることを目指しています。

■英語民間試験と記述式は見送り

 英語は、グローバル化に対応して、従来の「読む」「聞く」中心から「話す」「書く」をバランスよく取り入れます。また、他の教科も含めて「知識・技能」に加え、「思考力・判断力・表現力」を身に付け、新たな価値を創造する力を育てることを目指しています。

 そのために文科省が改革の中心に据えるのが、導入が見送られた英語民間試験と記述式問題です。開催地が都市部に偏り受験機会に差が出る、採点にばらつきが出るなどと指摘されましたが、専門家による検討会議を立ち上げ、議論を続けています。

 ただ、同省が国公私立大学を対象に行ったアンケートでは、記述式問題の導入に肯定的な回答は15%にとどまり、民間英語試験に肯定的な回答も32%でした。大学側の抵抗感が明らかとなった形で、議論にも影響を与えそうです。

    ◇    ◇

【教えて!先生】読む量増加速度アップを 河合塾進学教育事業本部・副本部長 船津昌己氏

 大学入学共通テストに向け10月、高1、2生対象の模擬試験を行った。アンケートすると、ほとんどが「難しかった」と回答。難易度はセンター試験と同じだが、読む量が増えて難しくなったと受け止められている。

 英語は、リーディングで読解スピードの1~2割増しが求められる。リスニングも「1回読み」が導入され、問題量が増えた。数学は、記述式が見送られ、試験時間がセンターより10分増えたが、隅から隅まで問題文を読んでいると、最後まで解答できない。必要な部分と不要な部分を判断する国語力が求められる。

 高卒生、高3生は過去問がなく、予想問題などを時間を意識して解いてほしい。共通テストの平均点は、センター試験と比べ10%ほど下がるとみられる。本番で得点が伸びなくても、ボーダーも下がるので、落ち着くよう呼び掛けたい。

 高2生以下には、アウトプットの方法が変わるだけで、インプットが必要なことは同じだと伝えたい。例えば、英語では単独の文法問題は出ないが、勉強しなくていいわけではない。

 2021年の出願傾向は、新型コロナウイルスの影響なのか地元、現役志向が強い。保護者が氷河期世代で大学と就職は直結しないと考え、入学後の資格取得などを重視するようだ。東大や京大、医学部を目指す層と二極化が進んでいる。

2020/11/22

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