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【特集】ニュース解く説く TOKTOK

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パートタイム・有期雇用労働法の中小企業適用に備え、兵庫労働局内に設けられた特別相談窓口=神戸市中央区東川崎町1
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パートタイム・有期雇用労働法の中小企業適用に備え、兵庫労働局内に設けられた特別相談窓口=神戸市中央区東川崎町1
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 4月1日から「パートタイム・有期雇用労働法」が全企業に適用されます。同じ会社の中で正社員と、非正規雇用労働者との間にある不合理な格差を解消しようというものです。「パートだから…」という理由だけで給料や手当に差をつけてはいけません。同一労働同一賃金に向け、大幅に社内のルールを変えなければならない事業所もあるでしょう。運用まであと1カ月。注目の法律を解説します。(中部 剛)

■非正規雇用約4割

 厚生労働省によると、全雇用労働者に占める非正規雇用労働者(パート、アルバイト、契約社員など)の割合は年々増加し、2019年は38.3%に達します。女性だけで見ると、56%にも及びます。

 こうした雇用形態の変化を背景にパートタイム・有期雇用労働法が成立し、2020年に大企業、今年4月1日から中小企業に適用されます。

 内容の柱は、【1】不合理な待遇差の禁止【2】労働者に対する待遇に関する説明義務の強化【3】行政による事業主への助言・指導や、裁判外紛争解決手続きの整備-です。不合理な待遇差の解消、つまり、同一労働同一賃金の実現が求められています。

■手当類の確認必要

 では、不合理な待遇差とはなんでしょう。パート従業員から「正社員にはあるのに、私にはなぜ○×手当がないのでしょう」と尋ねられたとき、納得してもらえるような説明ができるかどうかです。

 よくある事例の一つは、通勤手当。正社員には実費が支給されているのに、パートには支払われていなかったり、通勤手当込みの時給が設定されていたりするケースです。基本給のほか、賞与、皆勤手当、扶養手当、夏期冬期の休暇などに不合理な待遇差がないか確認する必要がありますし、食堂、休憩室、更衣室といった福利厚生施設の利用も差があってはいけません。

 ただし、「不合理ではない」と具体的に説明できるのであれば、待遇差が認められます。厚労省がホームページ上で、具体的な事例を盛り込んだガイドライン(指針)を示しています。事業主の関心は高く、昨年4月から今年1月末まで兵庫労働局にこの法律に関して200件を超える問い合わせが届いています。

 法施行を契機に事業所内の各種制度の見直しが進みそうです。事業所の費用負担が大きくなりそうですが、正社員の待遇を切り下げて非正規との待遇格差をなくす考えは、望ましいことではありません。そもそも使用者が一方的に労働者の待遇を引き下げることは原則認められていません。

■労働局が指導助言

 では、待遇差が残ったままだとどうなるのでしょうか。非正規雇用労働者は労働局長に援助を求めることができます。労働局は労働者、事業主双方から事情を聞き、待遇差が不合理と判断すれば事業主に助言、指導、勧告を行います。また、必要に応じて専門家でつくる「均衡待遇調停会議」を設け、同会議が調停案をつくります。それでも解決されなければ民事訴訟が起きる可能性もあります。

 国は中小企業の費用負担が大きくなることから、助成金を設けています。パートを正社員にしたり、正規と非正規共通の手当制度を新たに設けた場合、事業主に助成金を給付。非正規のキャリアアップを促す制度です。

     ◇     ◇

■労働者の安心、生産性向上に 兵庫労働局雇用環境・均等部長 金井陽子氏

 同一労働同一賃金に取り組むため、費用負担が発生する事業所もある。新型コロナウイルスの影響で事業主の皆さんの経営環境は厳しいと思う。できるところからでいいので取り組んでほしい。それが労働者の安心、やる気につながる。安心して働くことができれば、生産性向上にもつながる。

 兵庫労働局としても相談窓口を設けたほか、ホームページやユーチューブで情報発信している。しっかりお手伝いさせていただく。助成金制度もあるので、相談してほしい。

 同一労働同一賃金対応特別相談窓口TEL078・367・0820(土日祝日除く)

2021/2/28
 

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