連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

わが町の文化財

  • 印刷
いにしえの息づかいを今に伝えようと、復元された鉄器工房=淡路市黒谷
いにしえの息づかいを今に伝えようと、復元された鉄器工房=淡路市黒谷

 「大変な発見だ。しかし-」。遺跡の歴史的価値が明らかになる中、関係者らは期待と共に不安も抱えていた。2004年10月の台風23号で傷ついた農地。07年から2年かけて行われた発掘は、ほ場整備を進めるための事前調査だった。「一日も早い水田の復旧を」と待ち望む住民の声は届いていた。「農地の回復か、遺跡の保護か」。現場の思いは、夢と責任感のはざまで揺れていた。

 海岸線から約3キロ、標高約200メートルの丘陵に位置する五斗長(ごっさ)垣内(かいと)遺跡。見つかった竪穴式建物跡23棟のうち、少なくとも12棟が炉を備える鍛冶工房だった。周囲からは100点に上る鉄器。後に朝鮮半島製と判明するおのや、鉄を加工するためのハンマーや砥石(といし)などの石器も出土した。兵庫県内最古、国内最大級の鉄器製造群落と確認された。

この記事は会員限定会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。

2016/8/18
 

天気(9月9日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 30%

  • 34℃
  • ---℃
  • 50%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

お知らせ