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障害者らの避難を支援する防災訓練などは各地で行われているが、個別計画の作成には課題が残る=兵庫県内
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障害者らの避難を支援する防災訓練などは各地で行われているが、個別計画の作成には課題が残る=兵庫県内

 災害時に自力で逃げられない障害者や高齢者ら「避難行動要支援者」について、避難を手助けする人などをあらかじめ定めておく「個別計画」の策定が、名簿を作成している兵庫県内37市町の約42万1千人のうち、2・5%の約1万1千人にとどまっていることが県のまとめで分かった。計画作りの主体となる自治会や民生委員などへの名簿情報提供が、本人同意が必要なために進んでいないことが要因になっている。(斉藤正志)

 要支援者は、東日本大震災で高齢者の死亡が全体の6割を占めたことなどを受け、2013年の災害対策基本法改正で名簿作成が市町に義務付けられた。内閣府は、一人一人の避難支援者や避難経路、障害・持病など配慮すべきことを記した個別計画の策定を促している。

 兵庫県は16年4月時点の県内41市町の策定状況を集約。名簿を未作成だった相生、小野、篠山市、上郡町は、16年度中に作る。

 個別計画を作るには、自治会や消防団などが、名簿情報の提供を受けて本人と話し合う必要がある。しかし、県内の要支援者のうち、情報を伝えている人の割合は、24・9%に当たる約10万5千人にとどまる。

 近くに親戚や知人がいることから、市町から求められた同意を拒んだり、郵送に返事をしなかったりするケースがある。名簿には障害などの個人情報も含まれ、地域に知られたくないと拒否する人もいるという。

 神戸、明石、三田市は条例を定め、郵送による同意確認に返事がないなど、明確な拒否がない場合は同意を得たとみなしている。

 神戸市は、1人暮らしの65歳以上や75歳以上のみの世帯も対象にしており、要支援者数は県全体の4割の約16万9千人に上る。自治会などを支援団体として市に登録してもらった上で、名簿情報を伝える方式をとっており、提供は全体の4・3%。市は「できるだけ多くの地域での支援団体結成を呼び掛けていく」とする。

■災害時要支援者に詳しい神戸大大学院保健学研究科の高田哲教授の話

 普段から医療機関への受診や福祉施設への所属などがない要支援者は、災害時に情報が把握できない恐れがある。熊本地震など過去の災害でも避難に支障が出たケースがあり、個別計画が整っていれば対応できた可能性がある。支援の仕組みや大切さを広く知ってもらう取り組みが必要だ。

2017/1/7

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